宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

『ユリイカ』マンガ批評特集のための座談会

 があったので、東京に日帰りしてまいりました。
 今出てる号に予告が出てますからご存知の方もおられると思いますが、驚くべきことに、これからテープ起こしをして、参加者全員がゲラをチェックして、で、今月末発売の次号に載るのです(笑)。
 今回の特集タイトルは「マンガ批評の新展開」。2年半前の「マンガ批評の最前線」が、伊藤剛さんの『テヅカ・イズ・デッド』のインパクトを中心に、マンガ論はここまで来たというのを見せるものだったとすれば、今回はその後の展開をおさらいしつつ、次のステップへ行こうとする感じでしょうか。
 といっても、企画段階からだいぶ事前情報が得られる関わり方をした前回と違って、今回の僕はこの座談会のみの参加ですので、むしろ一読者として楽しみにしてる感じです。いや、それではほんとはいかんのですが、僕自身が全然その後「新展開」してませんので、致し方ありません。
 で、今日は、今「マンガ批評の新展開」という特集をするなら当然、ということで、イズミノウユキさんの(というか正確にはピアノ・ファイア・パブリッシング編の)『漫画をめくる冒険 上巻・視点』を中心としたいずみのさんのお仕事について、夏目房之介さん、いずみのさん、僕、というメンツで議論しました。
 思うように十分準備ができないまま臨んでしまって申し訳なかったんですが、最低限の役割は果たせたかなと思います。ま、基本的に僕は話を振ってるだけで、いずみのさんと夏目さんがどんどん有意義なことを話して下さったので、全体的には大変充実した鼎談になっていると思います。
 伊藤剛さんのブログでも報告されていますように、今号はもう一本、伊藤さん、東浩紀さん、そしてやはりいま「新展開」を語る上で(いろんな意味で)外せない金田淳子さんの鼎談があり、前回同様、マンガ家インタビューも2本あります。まだオープンにできないのかもしれないので、アレしときますが、今回もおおおっという人選になってますよ。執筆陣も、漫画史研究会周辺の人が多かった前回から、かなり変わって、新世代の台頭を感じさせるものになっています。
 というわけで、今月末の発売を乞うご期待!

ユリイカ2006年1月号 特集=マンガ批評の最前線

ユリイカ2006年1月号 特集=マンガ批評の最前線