宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

『江口寿史 KING OF POP Side B』刊行されました!

 2015年10月から16年2月にかけて明治大学米沢嘉博記念図書館で開かれた「江口寿史展 KING OF POP Side B」(写真撮影フリーだった展示の感想ツイートのまとめはこちら。 http://togetter.com/li/886025 )を書籍化した『江口寿史 KING OF POP Side B』が、10月25日、青土社から発売になりました!

江口寿史 KING OF POP Side B

江口寿史 KING OF POP Side B

 展示のキュレーションをさせてもらった私が、そのまま編者をさせていただいて、コンパクトな展示空間に頭おかしいんじゃないかってくらいギチギチに詰め込んだ高密度展示を、その高密度感のまま、A5判144ページのコンパクトな本の中に再現した本になっております。

小・中学時代の落書きノート、デビュー当時のマンガから「パイレーツ」「ひばりくん」などの貴重な原画に加え、初出誌や関連資料を多く用いて、それぞれの仕事が置かれた時代の文脈を明らかにする。マンガ家・江口寿史の軌跡をたどる、ファン必読の一冊。


【目次】

第1章 それは『ジャンプ』からはじまった
第2章 ひばりくんと白いワニ
第3章 時代の気分を<編集>する
第4章 This is Rock! 音楽と江口寿史

おまけ 江口寿史による江口寿史年代記

 とんぼの本シリーズやふくろうの本シリーズのように、この種のコンパクトなオールカラーのビジュアル本はたくさん先例がありますが、この高密度ぶりはちょっと見たことがないのではと思います。
 私が全ページ、インデザインで、各ページにどの図版とどの解説テキストがそれぞれどういう大きさ・位置で入るかレイアウトしたものをもとに、デザイナーの川名潤さんが、「こ、これがデザイナーの…力…っ!」と驚かされる仕事ぶりで、これぞまさに「ポップ」というべき本に仕上げてくれました。
 表紙は江口さんが、この本の内容にふさわしいイラストって結局どんなんだ…?っていう難問に、「3頭身じゃない先ちゃん」という見事な解答を出してくださいました。そう、全部この人が生み出してきたものなんです。
 まえがきで江口さんも書かれてるんですが、「パイレーツ」や「ひばりくん」直撃世代は「その後」の仕事をフォローできていないことが多く、また逆に近年のイラスト仕事で江口さんを知った若い世代はマンガ家江口寿史のすごさを知らないという状況がある中、デビュー前から今日に至る、江口さんの仕事の歩みをたどることのできるガイドブックになっているのではないかと思います。
 基本的には仕事を歴史順にたどっているのですが、4章は音楽との関わりという切り口で江口さんの仕事を通覧しなおすということをしていて、江口さんのディープなファンのみなさんにも楽しんでいただけるのではないかと思っています。
 去年出た画集と今年の初めに出たユリイカの総特集江口寿史と合わせて読んで・見て・いただければ、江口寿史の仕事の広がりとその意味が、ほぼ見渡せると思います。


 刊行を記念してたくさんのサイン会、そして私も登壇するトークイベントなどが用意されています。
 青土社のサイトにイベント情報のまとめページがありますので、そちらをチェックしていただければと思います。


http://www.seidosha.co.jp/topics/index.php?id=52&year=2016


 また、アマゾンで買いたくないよーという方は青土社のサイトから各ネット書店へのリンクがまとめられています。


http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=2979


 担当編集者の(F)さんは、微に入り細にわたる校閲作業を粘り強く行うと同時に、江口さんの原稿を待つという高難度なタスク(笑)をこなしてくださいましたし、デザイナーの川名さんは上でも触れたように煩雑極まる作業を見事に遂行してくださいました。そして江口さんは、私の作業に一切口出しせず、素晴らしい表紙と(編者にとっては)感動的なまえがきをくださいました。


 …てことは、これでこの本売れなかったら完全に俺の責任じゃん…!ってこないだ気付いて膝ガクガクしたんですが、今はもう俎板の上の鯉の心境で、みなさんのご感想を待つばかりです。とりあえず、手に取ってぱらぱら見てもらえればありがたいです!
 よろしくお願いします!

5月5日コミティア、宮本ゼミ卒論集出します。

コロナ禍でまる3年ご無沙汰してしまいましたが、5月5日のコミティア140に明治大学宮本大人ゼミナールで参加します。

www.comitia.co.jp

「え16a」でお待ちしてます。

 

2020年刊行の9期生卒論集『MAPS』9号、2021年刊行の10期生卒論集『MAPS』10号、そして今年刊行の11期生卒論集『MAPS』11号が初売りになります。

 

スペースの限界もあるので、北九州市立大学時代の『メディアとサブカルチャー』は今回持ち込みません(ネット販売を考えています)。

明治大学宮本ゼミの『MAPS』は2号からのバックナンバーを全て持ち込みますので(1号は売り切れ)、以下に全号の目次を載せておきます。

何せどの号も分厚いのでちょっとお値段が張りますが、質量ともに、十分なものになっていると思いますので、ぜひぜひ、お立ち寄りの上、興味を引かれたものが載っている号をお求めいただければと思います。

 

 maps vol.1(*売り切れ)

発行:明治大学国際日本学部宮本大人ゼミナール
[2012年3月26日/A5/400頁/1000円]*品切
<目次>
・地図を描く力 宮本大人
コミックボンボンが遺したもの 児童漫画誌の文化
・中高生ジャニーズファンのコミュニケーション 携帯ウェブサイト上での交流に見る特徴
・日本のメディアにおけるバスケットボール 1980年以降のテレビ・雑誌・新聞での取り上げられ方
・「ナチュラルメイク」に見る現代女性の美意識 化粧に求める「ナチュラル」とは何か         
ゴジラの「暗さ」は何処へ消えたか「メカゴジラ」の役割から見るゴジラの存在
・日本のアニメソングの変容 世界観・メロディーと構成・声の分析を通して
・今日のホラー漫画に描かれる幽霊の表象
・大相撲人気の変遷とアマチュア相撲の可能性
ジブリの猫たち セーラームーンシリーズとの比較から見るジブリの猫キャラの特徴
・結婚式観の変遷と日本の結婚事情 ゼクシィと業界が与えた影響
・「相棒」は何を可能にしたのか 新たなメディアミックスへの発展
テリー・ギリアムの映画における狂気のアレゴリー 西洋文化史のルーツから考察する   
キャラ弁ブログサイトに見る現代主婦の料理志向 キャラベニストたちの価値の追求

 

 maps vol.2

発行:明治大学国際日本学部宮本大人ゼミナール
[2013年3月31日/A5/360頁/1000円→800円]
<目次>
・掘り起こした石を積むように 宮本大人

・『彩雲国物語』が読者を惹きつけたもの-主人公・紅秀麗の描かれ方

・ハードコア・コミュニティにおける情報発信‐シーンを作るメディアー

・おうちカフェにおける「カフェ」の意味-インテリア雑誌と料理ブログの分析を通して-

・人気・不人気ゆるキャラのゆるさの違い-キャラクターデザインに注目して-

・現在のアイドルの年齢分布にみるアイドル性-「20才」を過ぎても-

・2000年代のアニメ作品における黒髪ロングキャラの傾向-黒髪ロングが与えるキャラクターの存在感-

ソーシャルメディアの炎上-個人とソーシャルメディアの炎上の関わりの推移-

・下北沢の歴史と今後-下北沢再開発-

・“ 選ばれし子どもたち” の成長とそのきっかけ-アニメ「デジモンアドベンチャー」論

・DAWがスタジオ・自宅にもたらしたもの-DTM時代のレコーディングー

・2000年代以降の深夜ドラマの挑戦-放送作家と劇作家が手掛けるドラマから-

・アニメ『クレヨンしんちゃん』の世界観-日常と非日常のホームドラマ

松本人志に見るロック要素-著書、コント、トークの分析から

 

maps vol.3

発行:明治大学国際日本学部宮本大人ゼミナール
[2015年3月25日/A5/414頁/1000円→800円]
<目次>
・世界に釣糸を垂らす 宮本大人

・ライブ会場での光モノ使用はどのように普及したか

・ゲーム実況は「オワコン」か

・『おジャ魔女どれみ』論

・海外の「少年合唱団」はどの様に受容されてきたのか

・漫画に描かれるホームレス者

・世界中にハローするキティちゃん

・商業施設と街との関係にはどのような変化が見られるか

・「女の子写真」、その後

・「百合」を読む日本人男性の性意識変化の実例と実証

 

maps vol.4

発行:明治大学国際日本学部宮本大人ゼミナール

[2016年10月23日/A5/676頁/1500円→1200円]

<目次>

・伸ばした手の先に  宮本大人

P.A.WORKS オリジナル作品にみる地域性

Perfume のイメージはどのように変化していったか

・なぜゲーム『ポケットモンスター』は長年愛され続けているのか?

サブカルチャー史におけるYMO

・「考察本」とは何か

・野球漫画において遊撃手の描写はどのような変遷をたどったのか

・なぜジャニーズファンはメンバー同士の仲の良さを好むのか

・人気が出ているアニメMAD に働いている要素とは

・アカペラ動画はアカペラ文化にどのような影響を与えたか

スタジオジブリ作品が描く日本の学園物語

・山ガールはどのように生まれ、変化してきたのか

・なぜ『モンスター娘』というジャンルが注目され始めたか

・『Hanako』・『Oz magazine』に女性が求める価値とは

ROCK IN JAPAN FESTIVAL の思想と発展

・POV 形式モキュメンタリー映画論

・旅行情報誌『るるぶ』はどのように旅行情報を提供してきたのか

・なぜショップ袋は再利用されるのか

・現在の日本のファッションと音楽の相関性について

・日本のグルメマンガのテーマ変遷と現在のトレンド

 

maps vol.5

発行:明治大学国際日本学部宮本大人ゼミナール
[2016年5月5日/A5/510頁/1200円→1100円]
<目次>
・意味は、あるんです 宮本大人

・『おやすみプンプン』論

東京ディズニーランド/シーにおけるゲスト像の変化

・3D ホラーゲームの特徴とその変遷

・『 よつばと!』論

デモンズソウルは非同期型オンラインの先駆けか

・ショタの研究

東京事変の活動は椎名林檎にどのような影響を与えたのか

・女子高生向け現代少女漫画に描かれるファッションの役割

・「女子旅」の定番はどのように変化してきたのか

SEKAI NO OWARI の表現とファン

・なぜ朝食ブームは起こったのか

・「擬人化キャラクター」とは

・着回し特集から見る女性ファッション誌

・なぜ人は“ カフェ” でコーヒーを飲むのか

ご当地キャラと観光

・「当て馬男子」論

 

maps vol.6

発行:明治大学国際日本学部宮本大人ゼミナール
[2017年3月26日/A5/318頁/1000円→900円]
〈目次〉

・遅れる勇気 宮本大人

・商業施設の女性用トイレはどのように変化したか

・少女向け恋愛マンガにおける「扇形関係」

ジェームズ・ワンの恐怖の作法         

・女性ファッション誌とInstagramの関係性

ソフィア・コッポラの作品における「服飾」の持つ意味とは何か  

・SUPER JUNIORのMVの変遷

恩田陸作品における女性キャラクターとは

・『Friends』論

ASIAN KUNG-FU GENERATIONの表現とその変遷   

・ビール類の売り上げに対する広告の効果

 

maps vol.7

発行:明治大学国際日本学部宮本大人ゼミナール
[2018年3月26日/A5/262頁/800円]
〈目次〉

・いっしょに、迷子になる 宮本大人

魔法少女アニメにおける変身シーンの意味

・漫画『らんま1/2』における主人公の女体化の意味

・ゲーム『あんさんぶるスターズ!』と “ 時間”         

・メディアにおける猫のイメージはどのように変化してきたか

・嵐は何を歌っているのか

・『うたの☆プリンスさまっ♪』における楽曲の役割

・結婚式の変化とメディアはどのような関係にあるのか  

 

maps vol.8

発行:明治大学国際日本学部宮本大人ゼミナール
[2019年3月26日/A5/374頁/1000円]
〈目次〉

・一人では行けない遠くへ 宮本大人

・『東京喰種』論 

・イケメン像に男女差はあるのか 

桜庭一樹小説における少女とはどのような存在か

・「 デジモンテイマーズ」における男性像・女性像 

・メディアにおける新選組のイメージの変遷について

SHINee の日本語楽曲、および日本活動の特徴は何なのか 

・「食べログ」はなぜ人気なのか? 

・インターネットの怖い話に共通する傾向と頻出する要素とは何か 

・『 テニミュ』はどこへ向かうのか? 

 

maps vol.9

発行:明治大学国際日本学部宮本大人ゼミナール
[2020年3月26日/A5/464頁/1100円]
・自分で道しるべを立てる                 宮本大人

・〈応援上映〉において登場人物と観客はどのような関係か

・米津玄師/ハチ論                  

・『累』論                      

・アイドル楽曲のジャンル多様化            

川原泉作品における「日常的な人間らしさを持った」少年とは 

・ゲーム実況動画はどのように多様化しているか     

ヤマシタトモコの少女マンガ作品における〈内面〉描写と主題について

プロ野球球団の女性ファン向け施策について      

・『アイカツ!』からみるジェンダーステレオタイプ   

・『シュガシュガルーン』の漫画的表現について     

・『NARUTO』とアメリカ忍者映画の忍者像の関係    

・なぜジャニーズの人気が何十年も続いているのか    

・メディアスポーツとしての日本の総合格闘技      

安野モヨコ作品のジャンルによる描き分け       

 

maps vol.10

発行:明治大学国際日本学部宮本大人ゼミナール
[2021年3月26日/A5/360頁/1000円]
・自由に動けない時にこそ                 宮本大人

・聖子ちゃんカットの流行と「ぶりっ子」に対する女性の反応

・ヨルシカの歌詞と受容についての計量テキスト分析

・漫画『BEASTARS』の内面描写にはどのようなものがあるか

・新文芸の文章的特徴についてのテクスト分析

アイドルマスターのライブにおける声優と観客の関係性 

サカナクションの表現はどう変化したか

・メイクのジェンダーレス化が進む中で男性の美意識はどのように変化したか

今敏作品はどのようにして視聴者を魅了するのか

EXILE の音楽的特徴と組織的特徴の変遷とはどういったものか

・雑誌『ar』が目指す「雌ガール」とはどのようなものか

・「アイドルマスターミリオンライブ!」のコミカライズ3作品における翻案過程と表現の比較分析

 

maps vol.11

発行:明治大学国際日本学部宮本大人ゼミナール
[2022年3月26日/A5/252頁/800円]
制限されっぱなしにならない意志             宮本大人

・雪ミクと地域活性化-コンテンツ参加者の共創と持続的展開

モーニング娘。の表現特性とその受容-デビューから現在まで

・『薬屋のひとりごと』、2つのコミカライズ比較研究 

・いかにして日本のディズニーパークは変化してきたのか?  田崎茉依

 

Google Arts & Cultureによる日本のマンガ特集「Manga Out of the Box」の作りについて

3月24日にローンチされたGoogle Arts & Cultureによる日本のマンガ特集「Manga Out of the Box」に含まれる約50本の記事に監修者として関わりました。

artsandculture.google.com

 

グーグルの公式ブログでの紹介はこちら。

japan.googleblog.com

 

24日に行われたオンライン記者発表の報道のうち、一番詳細なものは以下の二つ。

news.mynavi.jp

bijutsutecho.com

 

ツイッターなどでも結構話題になっているのですが、ちょっと成り立ちや作りが分かりにくいんですよね。

 

ということで、あくまで一部の記事の監修者として把握している限りで、この企画の成り立ちと、サイトの見方をまとめました。

スライドにまとめて画像でツイートもしたので、テキストと同内容のスライドを並べさせてもらいます。ご参考になれば幸いです。

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Google Arts & Cultureは基本的に

 

グーグルが無償でプラットフォームを提供

 

美術館・博物館(「パートナー」と呼ばれます)などが所蔵品の画像や解説文、またそれらを何らかのテーマやトピックでまとめたオンライン展示(「ストーリー」とも呼ばれます)を無償でアップ

 

することによって成り立っています。

一つの所蔵機関がアップしている画像・解説文等の総体を「コレクション」と呼びます。

 

が、グーグル側が独自に、それら複数の所蔵機関のオンライン展示・ストーリーを束ねて、一つのプロジェクトを構築することもあります。

今回のMANGA OUT OF THE BOXもこれに該当します。

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MANGA OUT OF THE BOXは

 

A)Barbican Center、慶応義塾図書館、手塚治虫プロダクションなど、すでにパートナーとなっていた所蔵機関の既存のストーリー

 

B)今回初めてパートナーとなった、藤子・F・不二雄ミュージアムや、横手市増田まんが美術館などの新規のストーリーと画像コレクション(「約72000点」と報じられている画像点数の大半は横手市増田まんが美術館のものと思われます)

 

C)さらに経済産業省が提供する独自のストーリー

 

の、合わせて約100本のストーリーを、Google Arts & Cultureのエディトリアルチームがまとめたものです。

B)とC)が今回新たに用意されたコンテンツになります。

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このうちのC)の大半にあたる約50本を美術出版社が制作しています。

ミヤモトはこの美術出版社制作分のストーリーの監修を担当し、自分でも複数のインタビュー取材を行い、記事の執筆を行なっています。また、約50本の記事のテーマや、執筆者をどうするかについても、基本的に美術出版社の編集チームとミヤモトが相談して決めました。

 

B)とC)のストーリーのほとんどが、2020年の6月から10月にかけて制作されたものです。

 

このような成り立ちになっていますので、約100本のストーリーは、それぞれ複数の主体によって、違う時期に違う観点から制作されたものが混在しています。

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サイト全体の構築とデザイン、「プロジェクトページ」と呼ばれるトップページの構成、トップページ内のキャプション、各ストーリーの分類等は、Googleのエディトリアルチームによるものです。また、「作成:Google Arts & Culture」のストーリーや動画もあります。

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*閲覧ガイド

トップページに当たる「プロジェクトページ」にすべてのストーリーへの直接リンクがあるわけではありません。

直接リンクではなく、さらに別のまとまりのページへのリンクとなっていて、その先にストーリーへの直接リンクがある場合もあります。

提供主体の名前をクリックするとその提供主体によるストーリーや画像等のコレクションがまとめられています。

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全てのストーリーの一覧は、一番下にある「すべてを表示 ストーリー」から見ることができます。

英語版と日本語版の切り替えには、ブラウザの翻訳機能を使うのではなく(それだと機械翻訳になるので)、ちょっと面倒ですが、ブラウザの言語設定を切り替えてもらう必要があるようです。

ちなみに、美術出版社担当分の英語版製作は美術出版社が行ない、執筆者の確認を経ています。

 

スマホから閲覧する際は、ブラウザから見ることも、Google Arts & Culture専用アプリから見ることもできますが、いずれにしても端末依存で画像がトリミングされて表示されてしまうことがありますので、画像を原型で見たい場合はパソコンのブラウザで見ることをお勧めします。

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【追記】

3月24日のオンライン記者発表の際に、ミヤモトからも7分ほどスピーチをさせてもらいました。上にリンクを貼った2つの記事から私のスピーチの概要は分かりますが、以下に、発表の際使ったスライドのスクリプトをコピペしておきます。

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Google Arts & Culture

MANGA OUT OF THE BOXについて

 

宮本大人明治大学国際日本学部/漫画史)

 

日本のマンガに関するオンライン展示を、既存のものと新規のものを合わせて100以上

 

1.2つの大きな意義

1.1.トピック・テーマと切り口の多様性

→100以上のオンライン展示→非商業的、かつインターネット上の媒体でこれだけの質量で日本のマンガについて取り上げられることは、前例がない

→読み応え十分だが、一通り読んだ後で、それでもこれが足りない、あれがないということに気付く

→日本のマンガの全体像を概観する、というより、「日本のマンガの全体像」が容易に「概観」できないくらい多様で多面的であることを体感できる

 

1.2.日本語だけでなく、英語だけでもなく、複数言語で同時に公開

日本のマンガについて海外の人々に紹介するコンテンツ(書籍、展覧会、テレビ番組等)→日本語版が作られることがほぼない←日本のマンガがどう紹介されているのか実はよく分からない

日本のマンガ(の紹介のされ方)についての知識の落差:今回の企画だけで埋まるわけではないが、その落差に気付くきっかけにはなるのでは

 

2.MANGA Out of the Boxの2つの意味

「マンガを本箱から」

「型破りな・枠にとらわれないマンガ」

 

日本のマンガ自体の「型破りな・枠にとらわれない」多面性・多様性を表現

今回の企画自体、多種多様な切り口で、日本のマンガへの「枠にとらわれない」アプローチになっている

 

⇒日本のマンガの全体像が手っ取り早く分かる、というより、日本のマンガの広大な全体像につながるたくさんの扉が詰め込まれている

 

3.見どころをピックアップ

3.1.高浜寛氏の描き下ろし作品「歴史漫画考」

手塚治虫文化賞受賞作『ニュクスの角灯(ランタン)』、現在連載中の『扇島歳時記』など、近年は長崎を舞台にした歴史ものの傑作を手掛けている高浜氏

デビュー作『イエローバックス』はアメリカ、フランスなど海外で高く評価→作品のほとんどがフランス語訳されるなど、国境を越えた活動を現在に至るまで継続している作家でもある

今回の「歴史漫画考」は、自身が作品を構想していくプロセスを見せつつ、過去を探究する視線が、未来から現在を相対化する視線ともなることを示す作品に。

ウェブ上に発表されることを前提とした先端的な表現形態の中で、最先端もいつか過去になることを見据える視点を提供する作品が、この企画の中にあることの意義は大きい

 

3.2.記事作成時のドキュメントとして

今回新規に用意されたオンライン展示のほとんどが2020年の夏前後に制作されたもの←コロナ禍の状況について触れたものも

先行き不透明な時期のドキュメントに

2021年に逝去されたみなもと太郎氏に歴史マンガについてうかがったインタビューも

 

2020年度卒業式でした

 去年は卒業式が中止になってしまいましたが、今年は武道館での大学全体の卒業式は例年通り行われました。一方、学部ごとに分かれて一人一人に卒業証書を手渡す学位記授与式は行われなかったので、中野キャンパス前にゼミで集まって、卒論集を配って、記念写真を撮る、という形に。

 ちょうど桜も咲いて、晴れ着で集合写真撮れたのでよかったです。

 

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なんでこの時マスク外さんかった…

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こっちで撮るときはマスク外しました

 

 今年度は春からずっとオンライン授業。秋以降2回だけ対面でやりましたが、普段のゼミはZOOM。懇親会もZOOM。もちろんカラオケも一回も行けず。夏休みの卒論合宿もできず、明大祭も中止。卒論発表会も学部生とゼミ卒業生限定公開のオンライン開催。

 課外活動の盛んさが、このゼミのよさの一つなんですが、それはほぼ失われてしまい、代わりに何かオンラインで出来る面白い課外活動を提案することできないままになってしまいました。

 就職活動も例年にない形になって苦労したようですし、一番重要な卒論も、国会図書館などが利用に制限がかかった状態で、ほんとにいろいろ大変だったと思います。

 それでも、毎週のゼミはみんなきっちり参加して充実した時間にしてくれましたし、最終的に卒論も例年に劣らぬものを書いてくれました。卒論集の編集作業も、これは大学のパソコン室を利用して、ほんの少し対面授業の気分を味わいながら、春休みに行なうことができました。

 みんなのモチベーションがだだ下がりになって、ゼミ運営が立ち行かなくなる可能性もあったと思うんですが、3年生の間に出来上がった、いい意味でゆるふわな10期生ならではの空気感がずっと保たれてここまで来られたのは、ゼミ生たち自身の力だったなと思います。今日集まったみんなの笑顔を見て、ほんとに学生には恵まれてる教師人生だなーと実感しました。

 あ、今年もゼミブログで「卒業にあたって」をみんな書いています。ゼミ生たち自身が、どういう思いで卒業を迎えたのか、ぜひお時間のある時に読んでみてください。

 

mhzemi10.blog.fc2.com

 

 この1年、出来たはずの経験ができなかった一方、(したかったわけではないけど)なかなかできない経験ができたとも言えるわけで、その経験も、何かしらの形で将来につなげていってもらえればなと思います。みんななら、出来ると思います。

 というわけで、10期生のみなさん、ご卒業おめでとうございました!

 去年もできてないけど、今年も卒業式後の打ち上げができませんでした。コロナ禍が収束したら、企画してくれるらしいので、楽しみにしています!

 

新しい論文のお知らせ

私の論文が掲載された明治大学国際日本学部の紀要が発行されました。
下記のページにPDFが掲載されています。
昭和16年に帷子ススムが描いた作品を掘り下げた論文です。
宮本大人「河を下ったその先に-『子ぐまの兄弟』(1941)が示す別の成長の(不)可能性-」


https://www.meiji.ac.jp/nippon/6t5h7p00000ifucc.html


この論文の前提として、
昭和戦前・戦中期の子供向け物語漫画における「成長」の描かれ方の変遷を述べたこちらの論文も、
未読でしたらぜひ。
「戦争と「成長」-児童読物統制下の子供向け物語漫画におけるキャラクター描写-」


https://m-repo.lib.meiji.ac.jp/dspace/bitstream/10291/20654/1/kokusainihongaku_10_1_29.pdf


昨年、川崎市市民ミュージアムで開かれた
のらくろであります! 田河水泡と子供マンガの遊園地〈ワンダーランド〉」展の図録に
収録された論文
「人のような動物たち-擬人化動物漫画の中の『のらくろ』」も
この二つの論文とリンクしたものなので、ぜひぜひ。

https://kawasaki-museum.jp/publishing/


9期生のみなさん卒業おめでとうございます

明治大学は今年、新型コロナウィルスの感染拡大防止のために、全学の卒業式、および学部ごとの学位記授与式をともに中止し、学位記は郵送、または指定の候補日時に各学部の事務室で配布、という形になりました。

 

ミヤモトゼミ9期生は、今日ちょうど全員合わせられる時間に学位記の受け取りに来ることができたので、いわゆる3条件がそろわないよう、中野キャンパスの屋外で卒論集を渡したり、ちょっと卒業にあたってのお話をしたり、集合写真を撮ったりしました。

例年と違ってイレギュラーな形になりましたし、式典後の夜の打ち上げ&カラオケオールなどもなく、短時間のお祝いになりましたが、10期生もお祝いに来てくれましたし、これはこれで何年経っても鮮明に思いだせる特別な日になったなと、思っています。

 

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9期生は4期生と同じ23名という宮本ゼミ史上最大規模でスタートしたものの、どんどん離脱者が出て(国際日本学部はゼミ必修じゃないのでやめても卒業に影響しません)、最終的に14名になってしまったのですが、めっちゃ仲いい!っていうんでもないけどやめずに残ったメンツとしての独得の空気感は共有されていて、それはそれでウチのゼミっぽさがあって、結構よかったなと思ってます。

ゼミブログの「卒業にあたって」シリーズを読んでもらえると、その辺が分かってもらえるのではないかと思います。

 

http://blogmimimmi.blog.fc2.com/blog-category-12.html

 

卒論集(5月のコミティアで販売予定、なんですが、コミティア自体開催されるのか微妙)の前書きに書いたんですけど、今の新型コロナウィルスによる先行き不透明な感じって、多分これからの時代の基調みたいなものになっていく気もするんですよね。というか、本当はいつの時代でも人間が生きている世界には、普段あまり意識していなくても不透明な部分はいっぱいあって、それは不安の源でもあるし、未知なものへの好奇心を誘うものでもあると思うんです。

そういう世界の中の不透明な部分への感度を上げて、霧の中を少しずつ手探りで進んでいくような力っていうのが、ゼミで身に着けてほしかった力でもあるので、卒業生たちもみんなそれをある程度持って社会に出て行ってくれると思っています。

卒業生のみなさんのこの先の人生が、霧の中に自分で道しるべを立てられるものであり、また明かりを貸してくれる誰かの多いものであることを願っています。

ご卒業おめでとうございました!

2019年度・宮本ゼミ卒論発表会について

明治大学国際日本学部・宮本大人ゼミナールでは下記の要領で卒論発表会を行います。

学外の方の来聴も歓迎します。入退室自由です。

 

日時:2月1日(土)10時00分~18時20分

場所:明治大学中野キャンパス高層棟3階310教室

【発表予定】
10時00分~10時30分:樋口瑠奈
 『シュガシュガルーン』の漫画的表現について
10時30分~11時00分:楊 帆
 なぜジャニーズの人気が何十年も続いているのか
11時00分~11時30分:太田勢也
 ゲーム実況動画はどのように多様化しているか
レインボーシックスシージとコールオブデューティを例として―
11時30分~12時00分:久保裕子
 安野モヨコ作品のジャンルによる描き分け

13時00分~13時30分:清水研矢
 アイドル楽曲のジャンル多様化と影響
13時30分~14時00分:古田加奈
 川原泉作品における「日常的な人間らしさを持った」少年とは~大島弓子との比較から~
14時00分~14時30分:松木穂高
 『アイカツ!』からみるジェンダーステレオタイプ

14時40分~15時10分:堀内泉美
 『累』論
15時10分~15時40分:奥山悠太
 日本の総合格闘技のメディアでの取り上げられ方はどのように変化してきたか
15時40分~16時10分:岡田明峰
 『NARUTO』とアメリカ忍者映画の忍者像の関係論

16時20分~16時50分:原 千尋
 プロ野球球団の女性ファン向け施策について
16時50分~17時20分:林 茉紀
 ヤマシタトモコの作品において、少女・女性キャラクターの〈内面〉描写と行動から何が読み取れるか
17時20分~17時50分:谷口友美
 〈応援上映〉において登場人物と観客はどのような関係か
17時50分~18時20分:牧内響太郎
 米津玄師/ハチ論―背景と楽曲の変化を中心に―

 

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