宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

今日の「比較映像」

 は、映画としてのアニメーションの様々な「源流」と、初期の重要な作家としてウィンザー・マッケイの仕事を紹介しました。
 フェナキスティスコープ、ゾートロープ、プラクシノスコープなどの「絵が動いているように見せる技術」と、幻燈などの「絵を投影する技術」について、ヴェルナー・ネケスの『フィルム・ビフォー・フィルム』を見せながらお話しし、映画やアニメーション映画の「起源」を特定することの難しさを、教科書にしている津堅信之さんの『アニメーション学入門』の議論を参照しながらお話しした上で、「映画」としてのアニメーションの初期の最重要作家の一人マッケイの作品を、「リトル・ニモ」(1911)、「恐竜ガーティ」(1914)、「ルシタニア号の沈没」(1918)、「ペット」(1921)の4本、紹介しました。
 マッケイについては、たけくまメモに詳細なエントリがありますので、興味を持たれた人はそちらをご参照ください。学生諸君の食いつきもよかったです。ちなみに、このたけくまメモの連載エントリの(2)の末尾で「もうひとつの「Winsor McCay - The Master Edition」のDVDは未確認なので、自己責任でどうぞ。」と紹介されてる「Winsor McCay - The Master Edition」を今日使いました。リージョンフリーです。ご安心を。
 『フィルム・ビフォー・フィルム』はVHSのみの販売で、Amazonでの取り扱いはありませんが、発売元のダゲレオ出版のホームページの情報を元に書店に注文すれば今でも買えるようです。
http://www.imageforum.co.jp/video/v-fbf-j.html