「話の話 ロシア・アニメーションの巨匠ノルシュテイン&ヤールブソワ」
「霧の中のハリネズミ」、「話の話」等の主要作品の資料を、作品ごとに展示するオーソドックスな方法でしたが、とにかくその質量に圧倒されます。マルチプレーンを使った切り紙アニメ、という手法がいかに途方もなく手間のかかるものであるかが、実感されました。
ただ、実際これがアニメーション作品になるとどういう画面になって、どう動くのかが、作品を知らない人にはわかりにくい展示になっていたのはちょっともったいなかったなと思います。
いくつかの作品については、資料展示と並べて小さなモニターを置いて、作品を上映していましたし、別室で大きなスクリーンでの作品上映もやってたんですが、スクリーンでの上映は、展示の流れだと最後に来るのと、各作品、一日一回の上映なので、やっぱり資料のすぐそばでその作品をループさせといた方が親切だよなと思いました。ま、僕自身は、作品は一通り見ているので、そんなに気にはならないんですが。
ノルシュテインのアイデアを記したラフスケッチがたくさんあって、それをパートナーのヤールブソワが「あの」絵にいていく過程がわかるので、二人のつながりの深さが感じられてよかったです。
それにしても、この神奈川近代美術館の葉山館ってすごくいいロケーションですね。珍しく男子のみだった参加学生たちも、ごきげんさんでした。