宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

家族で「かこさとしのひみつ展」

 長男を除く家族4人でかこさとしのひみつ展@川崎市市民ミュージアムへ行ってきました。
 今日は関連イベントとして、川崎セツルメント時代の幻灯3作(「ぼくのかあちゃん」「自転車にのってったお父ちゃん」「わっしょいわっしょいぶんぶんぶん」)の上映会もある日で、鷲谷花さんによる解説、上演とあって、この日を逃すわけにはと思った次第。


https://www.kawasaki-museum.jp/exhibition/12037/


 展示は作家の仕事歴を時代順に追いつつ、作家の仕事の特徴をいくつかのポイントに分けて見せるオーソドックスな構成でしたが、こういう構成のときほど作品・作家の理解度が問われるわけで、その点で優れた展示だったと思います。
 展示原画にお話の文章が添えられていないので「ん?」ってなったんですが、最後に靴を脱いで座って絵本が読めるコーナーがあるので、気になったらそこで読んでねってことでした。
 お客さんもたくさん入っていたので、埃アレルギーの三男(小2)はさっそく咳・くしゃみが出ていて、嫌気がさしちゃうのではと心配したんですが、自分が知ってる絵本の原画や、知らないけど絵だけで興味を惹かれて楽しめる原画について、あれこれ話しながら見て回れました。
 次男三男は読むペースが違うので、三男は父ちゃんと、小6次男は母ちゃんと回る感じだったんですが、次男もめっちゃ楽しんでたので、かこさとし偉大、と思いました。


 幻灯上映会は、鷲谷花さんによる解説の後、鷲谷さんと小6の息子さん、小1の息子さんによる上演。当時のこども会での上演同様「ぼくのかあちゃん」は小6の息子さんによる朗読。なかなかの熱演ですばらしかったです。
 「自転車にのってったお父ちゃん」は鷲谷さんによる朗読。
 「わっしょいわっしょいぶんぶんぶん」は上演前に会場のオーディエンスみんなで歌の練習をした上で、歌のパートをみんなで合唱。鷲谷さんの小1の息子さんも鳴り物で協力だったとのこと。ウチの三男もノリノリで熱唱してました。
 「ぼくのかあちゃん」も「自転車にのってったお父ちゃん」も重い内容ながら次男も三男も集中して見て聴いていて、作品の力を感じました。


 あと、絵本が読めるコーナーで、ウチの子も含めてたくさんの子たちが色んな絵本を読んでいるのを見るうち、つい先日92歳で亡くなった作家が、10年前、20年前、30年前、40年前、50年前に描いた作品たちが、2018年の今、こんなにたくさんの子供を夢中にさせているということの途方もなさが急に身に迫ってきて、、一人でちょっとうるっとしてきてしまいました。



 1時過ぎに会場に着いて、展示途中まで見て、幻灯上映会、また展示の残りを見て、会場を出たのは4時過ぎ。一昨日までの長い帰省ツアーでお疲れ気味で昨日はちょっと風邪っぽかった三男は、今朝もまだちょっとダルそうだったんですが、すっかり元気になって、家に帰って来てからも「かこさとし展行ったら元気になった!パワーもらった!」って言ってたので、かこさとしの絵本が好きなお子さんのいるご家庭のみなさんはぜひぜひ!展示は9月9日までです!
 そしてどういうわけかミュージアムの公式サイトのどこにも告知がないんですが、かこさとしの活動の原点ともいえる川崎セツルメントの紹介をする関連展示「川崎セツルメント展」も並行してやっています。公式ツイッターアカウントでは一応告知されています。


https://twitter.com/kawasaki_museum/status/1025307139227574272