宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

谷口ジロー×夏目房之介対談「谷口ジローの味わい方」

 今日は明治大学公開講座リバティアカデミーの鳥取県連携講座として開かれた谷口ジロー×夏目房之介対談「谷口ジローの味わい方」の司会をさせていただきました。
 15時から17時までの予定だったんですが、あいにくの台風で、近郊の交通機関に影響が出始めたため、30分繰り上げて16時半で終了。
 16時半終了の指示のメモが事務局から来たのが16時20分(笑)だったんですが、繰り上げ終了になる可能性は最初から想定して始めていたので、一応何とか、用意していた流れの締めくくりの話題である鳥取を舞台にした『父の暦』と『遥かな町へ』には触れて終わることができました。
 ただ、ほんとはその手前で触れておきたかった動物ものの話をまるっと飛ばさざるをえなかったのが、残念でした。
 自分的には今回の隠し玉として用意していた、谷口さんが「谷口治郎」名義で1974年に描かれた集英社学習漫画シートン動物記」シリーズに含まれる4つの作品の図版を見ながら、それ以前の白土三平版のシートン動物記や、谷口さんがアシスタントをされていた石川球太さんのシートン動物記、そして谷口さんが後に描かれた「旅するナチュラリスト シートン」のシリーズを比較しながら、動物の「内面」をどう描くかという話をうかがおうと思っていたのが果たせず、もうこれはいつかぜひ第二弾をと心に誓った次第であります。
 学習漫画シートンについては、漫棚通信さんの書かれたものがあります。


http://mandanatsusin.cocolog-nifty.com/blog/2005/06/post_9047.html


 今回は、これを踏まえてさらに一歩踏み込んだ話を、と意気込んでたので、マジ台風ガッデムでした。


 終了後、近くのお店で19時まで(このお店も台風なので19時閉店でした)、谷口さん、夏目さんと、米沢嘉博記念図書館スタッフの斎藤宣彦さん、ヤマダトモコさん、そして数多くのBDの翻訳を手掛けられている原正人さんとともにプチ懇親会。1時間半ほどの限られた時間ではありましたが、面白いお話がたくさん聞けて、うわー、これ講演会で話していただきたかったー!と思ったのでした。


 懇親会での話題も含めて、夏目房之介さんが、ブログで今日のことを書かれていますので、こちらもぜひ。


http://blogs.itmedia.co.jp/natsume/2012/09/post-0b75.html

 
 ということで、谷口さんと夏目さんのフランク、かつ、本質に踏み込んだお話のおかげで、時間的にはともかく、大変充実したイベントになって、来場者の方には喜んでいただけたのではないかと思います。お二方、そして来場者のみなさん、ありがとうございました!


【追記】
 音声、特に谷口さんのお声が聞き取りづらかったとのご指摘をいただいていることに気付きました。 


http://hennsyuutyou.blog24.fc2.com/?no=933


 他にも同様にお感じになった方がおられるかと思います。心よりお詫び申し上げます。