宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

「僕等がいた 小畑友紀 原画展」なかなか素敵でした


 作品の完結と映画化を記念しての「僕等がいた 小畑友紀 原画展」(@パルコミュージアム)に行ってきました。


http://www.parco-art.com/web/museum/exhibition.php?id=456


 よかったです。会期終盤の土曜日なのに、意外と空いていて驚きましたが、おかげでじっくり堪能できました。
 単行本表紙や連載時のカラー扉など、とにかくカラー原画をたくさん並べてあって、モノクロの本編原画もいくつかのシーンについて6ページくらいずつ、ネーム(下絵)と並べて展示してありました。
 展示手法としてはいたってオーソドックスですがファンには幸せな空間。
 原画一点一点に小畑さん自身の数行のコメントがあるのが、実はマンガ展(美術展全般でもですね)では珍しい、際立った特徴だと思います。
 展示原画一点一点に添えられた小畑さんのコメントが、一枚一枚の絵に込められた思いと、その思いを伝えたいという思いを伝えてくれるものになっていて、静かな感動が湧いてきました。
 会場冒頭に小畑さんの手書きのあいさつ文があって、「光を浴びるとどんどん退色してしまう」カラーインクを使った原画を展示することの意味に触れているのですが、この文章がほんとに素敵でした。
 会期は残りわずか、23日まで。明日22日は小畑さんのトークあり。おすすめです。