宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

卒業式でした!


 北九大ミヤモトゼミ、最後の卒業式となりました。
 5期生7名、4期生1名、全員無事卒業しました。のはずが、1名、卒業要件の単位数の読み間違え(教養系の単位は1単位余ってるのに、専門系の単位が1単位足りない)で、卒業できず。でも、たまたま就職が決まってなかったのもあり、気を取り直して、1学期は休学して就職活動して、2学期に残り1単位取るってことになったので、ゼミ的には卒業だよね、ってことで、晴れ着着て一緒に卒業式に出ちゃえってことになりました。ま、新卒正社員採用じゃなくてもへっちゃらなタフさと柔軟さを身につけよう、みたいなゼミなので、それはそれでいいんじゃないかと。


 みんなが4年生になる2010年度は、僕が東京からちょくちょく通って、あとメールとかも活用して、通常のゼミや卒論指導をします、研究室が日常的に使えなくなるのは申し訳ないけど、4期生までのゼミ生と比べて指導がおろそかにならないようにします、と告知して募集した5期生でした。
 当たり前ですが、それまでの年に比べると希望してくる学生は減って、7名でのスタートになり、2010年の春からはワーキングホリデーでカナダに行ってた4期生1名も帰って、8名でのゼミになりました。
 人数こそ少なくなったものの、そんな状態になるのが分かっていても、このゼミを希望してくれた学生たちだったので、モチベーションの維持に困ることはありませんでした。
 例年、就職活動と並行してやることになる4年次の1学期は、モチベーションが下がり気味になって苦労してたんですが、今年は、ゼミの回数が減って時間は長くなってからの方が、メリハリがついてよくなったのか、ゼミの時間が楽しい感は、むしろ増していた気がします。
 僕自身、ゼミのために北九大に行くのはいつも楽しみでしたし、教師として学生と付き合うことの奥の深さを感じさせられる1年でした。その意味で、今年の卒業生には、本当に感謝しています。
 実際には、ゼミ募集の際に自分が思い描いていたほどには、ちゃんと付き合ってあげられない1年で、特に2学期は、僕の忙しさが想像以上になってしまって、卒論指導が、例年と同じレベルで出来た自信がなく、申し訳ない限りでした。ですが、上に書いたように、学生たちはこちらの想像以上にきちんとモチベーションを維持して、例年と同じレベルの卒論を仕上げてくれました。


 明大もそうですが、先週の地震で、東北から関東にかけて、多くの大学で卒業式が中止になっています。そんな中、例年通り卒業式ができ、全員無事に卒業式に出ることができるのは、本当に幸せなことだし、だからこそ、めいっぱい喜んで、祝福しあっていいんですよ、というような話をしました。



 写真は、いつものようにおかしなテンションで浮かれたのを何枚も撮り、いったん解散。夕方に再集合し、カラオケで打ち上げ。だいぶ重い症状のオタク女子二人が、高い歌唱力と洗練されたオタ芸で大いに盛り上げてくれて、ほかの子も巻き込んで何か異様なアニソン大会と化していましたが、最後の最後に、森山直太郎の「さくら(独唱)」を合唱しながら、僕に記念品をくれるというベタな演出をぐだぐだ感たっぷりに展開してくれました(笑)。最後までウチらしくてよかったと思います。いや、ほんとにうれしかったです。



 何枚も入れられる写真スタンドなんですけど、一人ひとりからのメッセージカードが入ってて、泣けました。表のイラストも、ただのパクリじゃなくて、よく見ると、坊主頭が一人まじってて、タイトルも変わってます。
 先週の卒論発表会でOB・OGのみんなからもらった記念品も、紹介しそびれましたが気が利いてて、ほんとに学生に恵まれたなと思います。
 k.m.p.とのお付き合いはまだ続くので、北九大の学生たちとの関わりはまだ続きますし、それももちろん大事にしていきますが、6年にわたったゼミが終わったのは、やはり自分にとって、大きな区切りです。
 最初に専任になった大学で過ごした、30代の後半の時間の中で、一番力を注いだものでしたから、たくさん失敗も後悔も申し訳ない気持ちもあるんですが、それも含めて感無量です。
 今年卒業したみんなにも、この先の人生に幸多かれと心から願います。このゼミで得たものが、その人生を、少しでも楽しく心豊かに過ごすことができる、あるいは何かに行き詰った時にそれを乗り越えたりうまく受け入れることができるための助けになってくれれば、うれしいです。
 僕とゼミ生のみんなの、そしてもちろんゼミ生同士の、つながりは、この先もずっと続きます。マメに連絡を取り合ったりしなくても、実際に会う機会が無くなってしまっても、心のどこかにそれは残るはず。だといいなと思います。ま、僕自身は、連絡取り合う気満々、実際に会う気満々、ですけどね。30歳になったみんな、40歳になったみんな、50歳になったみんな、60歳になったみんな、何なら70歳になったみんな、とかも全部見たいもんね。


 というわけで、この日卒業したみなさんに、改めて祝福を。そしてすべての北九大ゼミ生に、感謝を。おめでとうございました!ありがとうございました!