宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

父子三人筑豊ぶらり旅・後半失敗編

 僕の今年の冬休みは今日から元日までの3日間と、5・6日の2日間、合わせて5日間であります。
 今日は、家で年末年始のもろもろに集中したいおかあちゃんを残して、父子三人で出かけてきました。
 メインテーマは、上の子が前からやりたかった、筑豊電鉄各駅停車で始発から終点まで各駅停車の旅。
 筑豊電鉄は、北九州市の黒崎と、筑豊直方市を結ぶ、基本2両編成の小さな電車で、各駅停車しかなく、30分ちょっとで終点まで着く短い路線です。
 料金は車内で現金支払い、おつりは出ないので、降りる駅までの間に、車中で車掌さんに両替してもらうという、なんだかハートウォーミングなシステム。
 上の子は、以前から、小倉に向かう電車の車中、黒崎駅から見える小さな駅を見て、気になっていて、路線図などを入手して、始発駅の駅名が「黒崎」ではなく「黒崎駅前」であるという、JRの駅がそこにあることが前提になった、まるでバス停のような控え目な名付け方などにもひかれ(笑)、いつか乗りたいと言っていたのでした。
 というわけで、まず博多から黒崎までも、JR鹿児島本線を快速ではなく、あえて本数の少ない普通電車で1時間以上かけて行き、筑豊電鉄に乗って、永犬丸(えいのまる)という難読駅で途中下車、「ちゅるるちゅーら ら・みぃえん」という、意味も本気度も全く不明の、しかし味はおいしいと評判のラーメン屋さんでちょっと遅めの昼ごはん。確かにラーメンはおいしかったです。

 この、一瞬巨大なシイタケかと見まがう、表面の半分を覆う平たい物体が、チャーシュー。このチャーシューもかなりおいしかったです。このお店、ホームページもあるんだかないんだかなんですが、検索するといろんな人がブログとかで取り上げてるので、おもしろいですよ。


 その後、再び筑豊電鉄に乗り、終点の筑豊直方まで。ここまでは二人とも上機嫌だったんですが、ここからがよくなかったのでした。
 筑豊直方駅から、福北ゆたか線のJR直方駅までは、なにげに1キロくらいあります。下調べしたところ、その半分くらいは駅前商店街のアーケードで、その途中には、シュークリームが有名な、店内でも食べられるパン屋さんだったので、ぷらぷら歩いておやつにすればいいや、と思ってたんですが、「各駅停車にいっぱい乗る」以外に、何もしたくない気持ちでいっぱいの上の子が、その距離を歩くのにぐずるぐずる。
 ぐずると言っても小1なんで、泣いたりわめいたりはしないんですが、下の子がご機嫌さんでスタスタ歩いてんのに、ぶすっとして、わざとちんたら歩いて、「いつ着くの」だの「歩きたくないなあ」だの、商店街までバス停1つ分の距離しかないのに「バス乗ればいいじゃん」だの、ぼそぼそ言うので(笑)、なだめたり、ちょっと怒ったり、話そらしたり、励ましたりしながら、やっとのことで商店街について、お目当てのお店につくと、何と「店舗改装のため休業中」。シュークリーム自体は楽しみにしてた上の子の不機嫌は絶頂に達し、万が一休みだったら、駅前にいくつかファーストフードのお店があるのでそこで、と思ってたのですが、それらの代案はすべて却下、とにかく早く電車に乗りたいと怒りだす始末。
 こういう時に叱り飛ばしても特に効果はないばかりか、せっかくここまで機嫌よく上の子の道楽につきあってくれてる下の子にまで不機嫌が伝染しかねないので、おやつ食べてゆっくりすればちょうど各駅停車が、という時間配分だったのをやめて、快速電車に乗ることに。
 ところがこれも、「えーなんで各駅がいいのに快速じゃ意味ないよ何駅も飛ばすじゃん」と絶不評。かと言って寒い駅で30分以上待つのは下の子がもたないだろうと判断し、強引に快速に乗り、車内でも、ちょいちょい文句言われながら、駅構内のパン屋さんで買ったあんパンを超ご機嫌で食べる下の子の笑顔に癒されながら(笑)、微妙な小一時間を過ごして、博多駅に戻り、ミスドで遅めのおやつにして上の子の機嫌も調整した上、帰宅したのでした。
 

 父子三人で出かけるのは夏休み以来だったんですが、上の子の自立心というか反抗心というか、親の言うことにいちいち異議を唱えたい、できれば言い合いに勝ちたい、みたいな気持が強くなってて、細かいことでいちいち反論してくるんですよね。今の駅の名前も読みにくかったね→えー?永犬丸ほどじゃないよ普通に読めるじゃん、とか、さっきの高架は新幹線だよたぶん→えー?下から見てなんでそんなのわかんの、とか。
 一個一個はほんとに些細なことなんですけど、多少の説明では納得すまいという姿勢が一貫してて、そこへ持ってきて歩きたくないだの言いだすと、こっちもちょっとイラっときて、子供相手についムキになって反論したりしてしまう場面が何度かあり。
 しょせん子供の言うことなんだし、まして自分の子なんだから、適当なあしらい方をしながら、最低限分からせておきたいことは分からせておく、とか、できるはずなんですよ。かあちゃんは毎日それやってるわけだし。どこでおやつ食べて、とかいうプランが当初の希望から多少それた場合も、どこまでは向こうの意向をくみいれて、どこからはこちらの意向を押し通しつつ、納得させるか、みたいなことも、ほんとはできたはずなんですが、なんだかうまくなかったなあと。
 結局、月に3、4回は家族で出かけてるとはいえ、いつもかあちゃんがフォローしてくれてる上、日常で接する時間が減ってるので、子供の成長のスピードをフォローし切れてなくて、かあちゃんがいない状況を、うまく自分一人でコントロールできないんですよね。
 というわけで、やっぱり来年は、もう少しとうちゃんとしての時間を増やさないとまずいよなあ、せっかくの今年最後の休日を微妙な感じにしちゃって悪かったなあ上の子よ、と反省しきりの一日でした。