宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

僕も家族も無事です、が、帰宅はあきらめました。

 今日は15時から六本木ヒルズで開かれる文化庁のメディア芸術コンソーシアムの会議に行くつもりで、地下鉄大江戸線に乗り、六本木の一つ手前の青山一丁目の駅を出発してすぐのところで地震に遭遇しました。
 電車が急停止した後、大きな揺れで電車が揺さぶられました。「おいおいドラゴンヘッドかよ」と思いつつ、大深度地下でこの揺れなら公団の12階の我が家や、会議室を急ごしらえの壁で仕切っただけの研究室の揺れは半端ないだろうと不安になり、電車がケータイの電波の圏内に戻り次第メール送信できるように、家族あてのメールを打ち終わったくらいのところで、電車は青山一丁目に戻りました。幸いその時点ではメールが送信でき、駅を出てしばらく歩いたところにあった公衆電話からも自宅に連絡がつきました。
 震度5というのは車内放送でも知らされていたのですが、いま一つ深刻さがピンと来ておらず、むしろ東北の被害の甚大さを知らせるネットやテレビの情報に驚きながら、とりあえず六本木ヒルズまで歩いたのですが、当然のごとく会議は中止。知り合いにも合わないので、地下のバス乗り場に降りたところ、五反田駅行きのバスや千代田区のちいバスが4台ほど順調に来ていたので、バスは結構普通に動いてんじゃんと思ってしまったのが、間違いでした。渋谷行きは定時から20分以上待っても来ないので、じゃあ、タクシー拾うか、と外へ出たところで、同じ会議に出る予定だった藤本由香里さんや現代マンガ図書館内記稔夫さん京都精華大吉村和真さん表智之さんたちにばったり遭遇。
 ちょっと話したりして、タクシー乗り場は長蛇の列、バスもすし詰めのが時々来てるだけだったので、とりあえず藤本さん内記さんと信濃町方面へ歩きます。
 信濃町まで出る間にタクシー拾えたらね、なんて言ってたんですが、まったく無理。信濃町まで出た時点で、藤本さんたちと別れ、新宿へ向かいます。
 その時点でもまだ、あと数時間したら電車は復旧するのではと思ってしまい、新宿で夕ご飯食べてから帰るか、と思っていたんですが、新宿の大混雑ぶりに、じゃあ大久保あたりで飯食って大久保か東中野でタクシー待とうとさらに歩きます。うーん、こうやって書いてるとまるっきり危機感ゼロの馬鹿な行動してますね。
 新宿から大久保に向かう道で、チェーン店のどんぶりもの屋とか定食屋は大方閉店してることに、なるほどねー、などと思いつつ、大久保の松屋で食べたんですが、ここも僕が食べ終わる19時半頃には閉店。
 タクシーなど、空車どころかタクシー自体ほとんどいない状況に、東中野か中野まで行くか、と寒風吹きすさぶ中(マジで寒かった)てくてく歩くも、東中野にはタクシー乗り場さえなく、中野まで歩いたところで、急に足にきて、体の冷えもシャレにならなくなり、また吉祥寺行のバス待ちの列がガード下から、線路沿いの専門学校のとこ(わかんない人すいません)まで、何百メートルに達していて、タクシー乗り場も100人以上はいるのに、タクシーはめったに来ない状況。サンプラザ中野に暖を取りに行くとすでに帰宅難民の皆さんがたくさん寝転がっています。
 もう一度吉祥寺行のバス乗り場に行ってみると、もうあと1本しかないはずなのに列はさらに伸びています。しばらく並んでみたのですが、その間に吉祥寺行の終バスは出てしまった(とバスナビで知った)ので、体の冷えと疲れに危機感を感じて、今のうちに、と22時半ごろ、サンプラザ中野の地下のネカフェに滑り込み、ゼミ生たちにメールしたりして、現在にいたるのであります。


 いま思えば、青山一丁目から即バスに乗って行ける所まで戻り、そこからタクシーで帰宅すべきでした。夕方の帰宅ラッシュ時に新宿駅にたどり着くような歩き方はまるっきり間違ってました。
 また、JRが早々に終日運休を決め、私鉄も同様との張り紙を駅で見た気がしたので、私鉄も終日運休と思いこんで、てくてく中野まで歩いてしまったんですが、新宿ではなく渋谷に歩いてれば井の頭線が運転再開していたのでした。
 より激しい地震が首都圏に来た時に備えるうえでは、良い教訓になったと思いますが、実は明日北九州で、北九大での最後の卒論発表会を予定していて、今までの卒業生も10人以上懇親会に来てくれることになってるんですよね。
 今のところ、朝イチで帰宅して、僕の部屋の棚が倒れてるらしいのでそれを直してから、羽田に引き返して飛行機で北九州に向かうつもりですが、電車も飛行機も果たして…という感じです。
 でも、仮に僕が遅れても行けなくても、発表会と懇親会はみんなでやってくださいと、先ほど学生と卒業生たちにはメールしたところです。
 明大のゼミ生には実家が福島や茨城の学生もいるので、ご家族ご親戚お友達の無事をお祈りしている旨と、東京の帰宅難民のための情報をチェックするようにってのと、あと、ツイッターやってる場合は、いかがわしい情報をリツイートしないようにとメールしておきました。


 昨日の夜次男の熱が上がったので、今日医者に行って再検査したら、インフルだったってメールを昼過ぎにオクサンからもらっていて、三男も風邪だし、この土日俺いないのに申し訳ないな、とか思ってたら、さらにこんなことになるとは。
 幸い、次男の状態は軽いようなので、日曜日の夜にはちゃんと奥さんをねぎらわねばと思ってる次第です。あ、上の行程の間にも、何回か自宅には連絡入れてます。
 以上、とりあえず、ご報告でした。東北にいる知り合いの無事を祈りつつ、ちょっと、仮眠させてもらいます。