宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

小松左京氏のご冥福をお祈りします。

 28日の夕方に小松左京氏逝去の報に触れました。少し呆然としてしまいました。松本零士さんのインタビューが、「NHKかぶん」ブログに掲載されています。


http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/700/90564.html


 このインタビューに出てくる、小松作品原作を松本さんがマンガ化した「模型の時代」は、以下の作品集に収録されています。これは、確かに傑作です。予見性も高いと思います。

銀河鉄道の夜 (シリーズ昭和の名作マンガ)

銀河鉄道の夜 (シリーズ昭和の名作マンガ)


 私は小松作品の熱心な読者であったとは言えないのですが、光栄にも『小松左京マガジン』で戦前・戦中の子供向け物語漫画をめぐって対談させていただいたことがあり、緊張と感激の中で一生懸命話させていただいたことを思い出します。


http://www.iocorp.co.jp/magazine/no.17.htm


 この時の対談は、中野晴行さんが紹介してくださったことで実現したということもあると思いますが、初めて会う、どこの馬の骨状態の若造相手に、教えてやろうとか聞いてやろうとか試してやろうとかいうような態度はみじんもなく、その話、自分も興味があるから聞かせてほしい、という感じで、本当に楽しそうに話される様子に、すごいなあと思ったのでした。
 小松さんの事務所での対談は、こちらが心配になるくらい延々と続き、終電の時間も過ぎてしまい、俺、小松左京と終電なくなるまでしゃべっちゃったよー、と内心興奮しながら、タクシーで帰宅したのも良い思い出です。
 あの時は、お世話になりました。ありがとうございました。
 本当に心からご冥福をお祈りします。