宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

明治大学国際日本学部中野キャンパス移転記念シンポジウム!


【7月10日に書いています】


 シンポジウム、満員御礼で盛況のうちに終わりました。
 安藤忠雄氏の講演は、ざっくばらんな関西弁の語り口で、客席を沸かせながら、ご自分のお仕事を例に挙げつつ、これからの日本を生きる若者に教養と野性を兼ね備えて自立せよとアツく呼びかける内容。指示に従ってスライドを送っていく係をさせていただき、間近にオーラを感じさせていただきました。
 自分が司会させてもらったチームラボ代表・猪子寿之氏と我らが高山宏先生の対談は、チームラボのアート作品を見せてもらいながら、作品のコンセプトを猪子さんが語り、高山先生がコメントする形で進行し、大いに盛り上がりました。
 猪子さんのお話の核になる部分はリンク先で話されてるのと同じことでしたが、高山先生との掛け合いの中でリンク先での語りより断然生き生きと話してもらえたので、伝わる力が強かったかと。


「日本文化と空間デザイン」


 視覚文化論の話として専門的な知識のある方からすると、いろいろフォローすべき点があったと思いますが、そもそも空間認識の違いから文化や社会が論じられるということ自体ご存知ない方も多かったようなので、興味を持ってもらうきっかけとしては最適だったのではないかと思います。


 ツイッターなどでの反響も上々で、来場者のみなさんに満足していただけたようで何よりでした。
 安藤さん、猪子さんありがとうございました!


【以下は事前に掲げていた告知です】


 6月29日(土)に、明治大学国際日本学部中野キャンパス移転記念シンポジウムとして、「ニッポンの未来と創造」と題して、安藤忠雄さん(!)の講演と、チームラボ代表・猪子寿之さん(!)と我らが「学魔」高山宏先生の対談が、行われます!


http://www.meiji.ac.jp/nippon/info/2013/6t5h7p00000f49ex.html


かつて〈未来〉の代名詞でもあった21世紀を迎えて10年以上が経過するなかで、むしろ、日本は、その〈未来〉のイメージを見失っているのではないか。長期にわたる構造的不況と東日本大震災という危機的状況に直面する中で、すっかり色あせてしまった〈未来〉という言葉に、我々はどのようなヴィジョンを託し、再度活性化(Revitalize)すればよいのか。
第1部の講演では、世界的な建築家で、早くから環境と建築の関係についての深い洞察のもとに、グローバルレベルで、あくなき実践をおこなってこられ、また東日本大震災からの復興構想にもコミットしてこられた安藤忠雄氏に、未曽有の逆境の中に置かれた日本において、未来に向かって、どのような創造の模索をすべきか、また、どのような模索が可能であるかについて論じていただきたい。
第2部の対談では、テクノロジーとアートを融合させ、日本的な美と遊びのイメージを更新するような様々な作品と活動を展開している「日本のスティーブ・ジョブズ」との呼び声高い、ウルトラテクノロジスト集団「チームラボ」の代表である猪子寿之氏と、本学部教授で古今東西の視覚文化に通じた「学魔」こと高山宏教授に、日本文化こそ最もITに親和的で未来的なものではないかという猪子氏の確信をめぐって、活発な議論をしていただきたい。


 いやー、これはヤバいです。安藤さんの著書をお買い求めの方を対象にしたサイン会まで。一般の方も、明大の学生さんも、事前申込制になってますので、上記の学部ホームページをご覧ください。


 対談に登壇していただく猪子さんの会社、チームラボはこんな会社です。


http://www.team-lab.com/


 代表の猪子さんは「情熱大陸」にも取り上げられたり、NHKの「ニッポンのジレンマ」にも出られたり、今、各方面から注目されている方です。すげーアタマいいのに、めちゃめちゃ若者言葉でしゃべるキャラ立ちまくりの人でもあります。
 『美術手帖』でピクシブとチームラボの特集が組まれたとき、辻惟雄先生と対談されてましたし、ウチの教員陣で猪子さんにぶつけるなら高山先生でしょ、ということになったのですが、なぜか私が司会をすることに。高山先生は「こういうのはあんまり事前に打ち合わせとかしない方がいいんだよ」とおっしゃっていて、超不安なのですが、一応、お互いの書き物や座談会などのコピーを事前にお渡ししたりして、最低限のイメージは共有しておく努力などはしております。
 ハマれば超面白くなると思いますが、ハズすと大惨事になりかねないので(笑)、それなりに場数は踏んできた自分の司会進行経験をフル稼働して頑張りたいと思います!