宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

第2回(仮称)北九州市漫画ミュージアムサポーターミーティング

 でした。
 昨年の8月に行われた第1回のミーティングについては、以下のエントリで割と詳しく書いています。


http://d.hatena.ne.jp/hrhtm1970/20100831/1283269862


 今回の参加者数は、前回の21名よりさらに増えて31名。市内で飲食店などのお店を経営されている方や、NPO法人の方など、前回以上に幅広く、さまざまなお立場のみなさんが参加されていました。
 で、それだけ多くの方に、少しでも多くの意見をいただくためには、という趣旨でだと思うのですが、ミュージアムの進捗状況や、具体的にどんな中身になるかの説明は、極力簡単にまとめ、あとみなさんご自由にご意見を、という形で進行したんですが、ぶっちゃけ、もうちょっと、先に詳しく説明しといた方がよかったのかなと。


 というのも、前回も来られている方と、今回初めての方との間で、漫画展とか漫画ミュージアムというのは具体的にどういうものなのか、その上で北九州はどういうことを考えているのか、という基本的なイメージに、差がありすぎたのではないかな、と感じたからです。
 結果的に、「こんなこともできるのでは」「こういうふうにしたら」というアイデアをどんどんお出しいただく手前で、まず議論の前提となる情報を共有することに多くの時間を使ってしまうことになったように感じました。
 実際、一度も漫画展なるものを見たことがない、漫画ミュージアムなるところに行ったことがない、という方に、それはだいたいどのようなもので、どのようなバリエーションがあるものなのかをつかんでいただくためには、やはりある程度具体的な絵を見せながらの説明が必要なはずで、その上でさらにこの北九州の漫画ミュージアムが新たにやろうとしている試みについても、具体的なイメージを共有してもらうプロセスが必要だと思うわけです。
 そのプロセスを経ないで、「絵」が見えてない方から、こんなんじゃ結局どういう施設か分からない、売りは何なんだ、一言で言ってくれ、と言われた場合、どんな一言をお返ししたところで、おそらく何も伝わらないと思うのです。
 で、仕方ないので、一言じゃなく、十言二十言費やしてご説明する、という展開になってしまったと。

 
 今、去年の1回目のミーティングについてのエントリを読んで思ったのですが、正直、今日話したことのうち、かなりの部分が、去年話したことの繰り返し・やり直しだったです。もっと、たくさんアイデアは加わり、それを具体化するプランも、設備も、詰められてきているはずなのに、それをご披露してもらえなかったのはもったいなかったですし、そこまでできていれば、「あ、じゃあ、ウチでこんなんやれば、連携して面白いことやれるね」みたいなアイデアを、もっと出していただけたのではないかと感じたので、ちょっともったいなかったかなと。


 とはいえ、こういうのは、なかなか一朝一夕にはいかないことも事実だと思います。毎月毎月同様のミーティングをするなどの手間をかけるか、お金かけて広報するかしない限り、近隣に漫画ミュージアムは皆無、漫画展の巡回に触れる機会もほとんどないっていう町では、前提となるイメージの共有は、極めて困難だと思います。
 その意味で、まさに、こうした地道な情報共有のプロセスや広報活動の重要性が改めて浮き彫りにされたという点で、有意義ではあったかなと。
 
 また、そう考えると、今日のミーティングも、少なくとも初めて来られた方にも、ある程度のイメージを共有してもらうとこまでは行けたかなって意味では、やった意義は十分あったかなと思います。


 あとあれですね、今日は春から漫画ミュージアム担当チーム入りされた表智之さんが中心になって説明されたということで、こういう、実績があって、しかもアツい人が加わったんだ、ということをアピールする機会にもなったってとこですかね。


 ま、個人的には、せっかく5人来てたk.m.p.の学生たちが意見を出せるような時間も流れもなかったのが残念でした。僕が漫画ミュージアムって何?に関する補足説明とかですでにしゃべりすぎになっていたため、k.m.p.の紹介もさせてもらうというのは、ちょっと憚られたのでした。k.m.p.の学生だけじゃなく、一言もしゃべってない方がたくさんおられましたし。


 と、なんだか割とネガティブな感じで書いてきてしまいましたが、今改めて、手元のメモを見ると、だいたいのイメージの共有ができた後、最後の15分くらいの間では、かなりいろいろ有益なご意見が出ていました。
 参加された方のツイッターなどを見ても、「活発な会議になった」との印象だったようですし、僕が、まあ、正直、入れ込み過ぎというか、早く「次」に行きたい、という気持ちが強かったのかなという気もします。


 何より、一番最後に、北九州が誇る老舗同人サークルであるアズの伊藤明生さんが、「みんなで漫画ミュージアムで遊びたい」んだとおっしゃって下さったのは、ほんとによかったです。
 まさに、このミュージアムの「売り」を「一言で」表わすとすれば、そこでいろんな人が「遊べる」、「遊びたい」と思わせるミュージアムということだからです。いやー、よかった。


 15時にミーティングが終了した後は、そのアズの伊藤さんの呼びかけで、同じ市庁舎内の喫茶店で17時まで茶話会、さらに、夜も23時まで懇親会と、その都度少しずつメンツが入れ替わりながら、続きました。


 僕とk.m.p.メンバーは、茶話会終わったとこで離脱、北九大に戻って、授業があった他のメンバーも合流して、ピザ食べながら、k.m.p.の活動についてのミーティングを22時前まで。久しぶりにk.m.p.のみんなでたくさん話せて、普通に楽しかったです。
 僕はそこからさらに懇親会の方に合流させてもらって小一時間話せて、よかったです。


 というような感じで、眠い目をこすりながらチンタラ書いてしまいましたが、だいたいこんな感じでしたというご報告でした。
 今日参加して下さったみなさん、ぜひぜひこれからもよろしくお願いいたします!