宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

今日の寝る前の本

 今日は図書館で借りてきたこちらを次男が読んでくれました。

7にんのこぐも (きしらまゆこの絵本シリーズ)

7にんのこぐも (きしらまゆこの絵本シリーズ)

 表紙がかわいいということで次男が選んで借りてきたものです。次男に自分で選ばせると、割とこういうファンシーなのを選ぶことが多いです。
 雲を7人の子供にキャラ化していて、「「にじ」「かみなり」「ゆき」のひみつがわかる!?オムニバスえほんです」(カバー折り返し)ということなんですが。
 んー、かわいいはかわいいんですが、申し訳ないんですけど、福音館の「かがくのとも」や「ちいさなかがくのとも」の水準と比べると、ちょっと見劣りします。
 こぐもは、一応、雲の小さいのですから、空気中の水の粒ってことだと思います。で、虹ができるのは、7人のうちの1人が雲から落っこちて、あとの6人がはしご使って地上に降り、また7人で空に舞い上がるとき、その軌跡が虹に見える、みたいに、絵解きと言うか、物語化されてるんですけど、7人のこぐもが、雨を降らす時にだけ虹の7色の服と帽子を身につけてるのはなぜかとか、はしご使って降りてるのに、戻るときはみんなで「それっ」と飛びあがれちゃってるのとか、いまいちどういう能力の設定になってるの分かりませんし、なんか、別に、虹ができる仕組みを的確に表現できてるわけでもないですよね。
 雷はまだいいんですけど、雪の話も微妙で、雲の上で、雲をちぎって投げ合ってると、そのちぎられた雲が雪になって、地上に降り始める、とかって、これも特に雪の降る仕組みの説明にはなってないですよね。もうこういうふうなら、別に、虹、雷、雪、と、いかにも三つの仕組みを絵解きした科学絵本みたいな体裁にしないで、単に小さい雲たちのお話にしちゃえばいいのにな、と思ったりしました。
 ということで、ちょっと僕には微妙でした。