宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

今日は「比較映像(日本)」の日

 でした。「『もののけ姫』はこうして生まれた」を使いながら、アニメーション製作の基本工程について講義。一般の大学では、学生さんたちの大半は、アニメーションがどう作られているかとかスタッフ・ロールに出てくるいろいろな仕事は実際にはどういう作業なのかとか、全くと言っていいほど知りませんから(別にそれは仕方のないことですし)、最初にこれをやっておかないと、この後アニメーションの歴史やら、制作方法や表現スタイルの変化の話などしても、実は全然通じてないということが起こりうるのです。
 こういう話って、それこそ、その程度にしかアニメーションを知らない学生さんたちには退屈なのでは?と思われるかもしれませんし、僕も初めてやったときはそれを恐れたんですが、意外と食いつきはいいです。ていうかむしろ、0コンマ何秒の動きにどれだけの手間がかかっているのかを知ると、普通にうわーすごーいと盛り上がってもらえます。このドキュメンタリーの出来がいいというのももちろんあるんですが。
 あ、もちろん、ジブリのやり方が必ずしも日本のアニメーション製作の一般的な形態ではないことについては、触れているつもりです。 

「もののけ姫」はこうして生まれた。 [DVD]

「もののけ姫」はこうして生まれた。 [DVD]

 授業自体の出来としては、今日は60点でした。機材のセッティングに時間がかかった上、博多で上映される「ロッテ・ライニガーの世界」を見に行ってほしい旨告知したりするうちどんどん時間が過ぎてしまって、後半ばたばたしてしまいました。すまぬ、学生諸君。だから今日は授業用の掲示板への書き込みがゼロなのか。シビアすね。