宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

トークイベント「内記稔夫と貸本屋の世界」(米沢嘉博記念図書館)のお知らせ

【イベント当日の日付でアップしています。1月13日、記。】


 告知がぎりぎりになってしまいましたが、3連休最終日の1月14日、米沢嘉博記念図書館で、トークイベント「内記稔夫貸本屋の世界」が開かれます。

トークイベント「内記稔夫貸本屋の世界」
講師:田中雅規(全国貸本組合連合会理事長)、大竹正春(貸本文化研究会世話人
司会進行:宮本大人明治大学准教授)
日時:2013年1月14日(祝・月) 16:00〜17:30
場所:米沢嘉博記念図書館 2階閲覧室(千代田区猿楽町1-7-1)
料金:無料 ※会員登録料金(1日会員300円〜)が別途必要です。


概要
内記稔夫氏が貸本屋を創業する前後のことを知り、かつ貸本屋という商業形態のことを深く知るお二人に、内記氏の思い出と、貸本の世界について話していただきます。

http://www.meiji.ac.jp/manga/yonezawa_lib/archives/t_event32.html


 1月27日まで開かれている「内記稔夫 −日本初のマンガ図書館をつくった男−」展の関連企画です。


 大竹さんは、高円寺で長く貸本屋「大竹文庫」を営まれていた方で、内記さんとともに、長く東京読書普及商業協同組合(東読)の要職を務められていただけでなく、貸本文化研究会の世話人として、同会の会誌『貸本文化』の編集発行に携わってこられた方です。
 田中さんは、内記さんが現代マンガ図書館を設立された時、直接開設準備を手伝われた方で、現在は東読の代表、および全国貸本組合連合会の理事長を務められています。現代マンガ図書館オープンまでの怒涛の日々の様子を当時の『貸本文化』に書かれてもいます。
 当日は、そもそも貸本屋さんとはどのような場であったのか、それが形作った独自の文化とはどのようなものであったかをお伺いした上で、内記さんとの出会いやおつきあい、その仕事の意味などについてお話を伺っていきたいと思います。お二人から貴重なお写真資料などもご提供いただいていますので、貸本、貸本屋に詳しくない方にもわかりやすいお話しになるかと思います。
 
 
 貸本・貸本屋は、そこから劇画が生まれてくることになる貸本マンガという、貸本屋さんだけで流通するマンガの出版を可能にしたという点で、日本のマンガ史を考えるうえで絶対に避けて通れない重要性を持っています。また、それだけでなく、広く日本の大衆文化史、戦後史を考える上でも無視できない存在でもあります。
 ぜひぜひ、足をお運びいただければと思います。