宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

『Comi9!』(こみきゅー)4号できました!



 昨年秋以来、休止状態だった北九州市立大学の学生による北九州市漫画ミュージアム応援プロジェクト「北九州漫画ミュージアムプロジェクト(k.m.p.)」発行のフリーペーパー『Comi9!』の4号ができました!
 もともとはもっと早くに出す予定だったんですが、コアメンバーが就職活動に突入し、また残念ながら新規メンバーの加入がほとんどなく、少しずつ執筆・編集・DTP(そう、インデザインを使ったDTP作業まで美大生でもない学生がやるってとこがこの本のすごいとこなのです)作業は進んでいたものの、さあ印刷業者さんに連絡しようってとこまでなかなかたどり着けない感じになってしまってました。
 僕もあまりに忙しくて、声かけたり北九大に行ってミーティングしたりといったことが全然できなかったため、ついつい先延ばしになってきたんですが、内容的にもミュージアムのオープン前に出さないとダメでしょってことで、マンガ学会の大会が終わった後、メンバーに声をかけ、8割方できていた作業を急ピッチで追い込んで、今週火曜日の納品にまで到りました。


 k.m.p.の今までの活動については、このブログ内で「北九州漫画ミュージアムプロジェクト」で検索していただければと思います。


 また、k.m.p.のメンバーによるブログもあります。


「北九州漫画ミュージアムプロジェクト(k.m.p.)日記」
http://kmp2010.blog20.fc2.com/


 こちらも長らく休止してましたが、今回の4号発行に合わせて、昨日再開されてます。結構盛んに更新してた時期もありましたので、よかったらさかのぼって読んでみてください。


 『Comi9!』は北九州市立大学の本館入口付近のスタンドと付属図書館のスタンドで配布しています。
 こんな感じ。



 また、市内の公立図書館などにも置かれる予定ですが、メインは、8月3日にオープンする漫画ミュージアムになります。せっかくなんで、来館者の方にお手に取っていただこうと。


 この号は、去年の2月に行われた松本零士トークショーの模様と、同じく去年の夏に行われた地元ゆかりの少女漫画家(文月今日子萩岩睦美山田圭子)三人展の模様などがレポートされているほか、ミュージアムの専門研究員・表智之さんのインタビューもあり、今までで最も充実した1冊になっていると思います。
 ぜひお手に取っていただければと思います。僕のとこにもある程度送ってもらってるので、米沢嘉博記念図書館にも少し置こうかなと思っています。


 で、最後に残念なお知らせなんですが、k.m.p.はこの『Comi9!』4号発行をもって活動を停止、というか解散します。
 一つには、メンバーの世代交代がうまく進まなかったため、組織として維持できなくなってしまったということがあります。もともとは僕が北九大を離れても自律して回って行くプロジェクトに、っていうつもりだったんですが、やっぱりちょっと難しかったですね。これは学生の問題ではなく(メンバーの学生たちはいつも僕の期待値を上回るものを出してくれてました)、やっぱり、まだオープンしていない漫画ミュージアムの、不定期に行われるプレイベントの手伝いを中心にするという、相手方あっての活動形態だったことの難しさがありました。
 もう一つ、そうした中で、この夏いよいよ漫画ミュージアムがオープンし、ミュージアムを拠点に幅広く人を募って、ボランティア組織を立ち上げることになったため、(ほぼ)北九大生だけ、という組織形態のk.m.p.と競合する形になっても何かややこしいなということもあります。
 そこでリーダーと相談して、k.m.p.はここでいったん解散しようということになりました。
 残念ではありますが、一教員と10〜20人程度の学生で、いきなりこうしたプロジェクトを立ち上げ、色々なイベントを企画・運営し、生まれて初めてインデザインを触りましたという集まりでこうした本を4冊作れたというのは、少なくとも僕にとっては、大きな経験と自信になりましたし、今後にも活かせる実績になりました。学生たちにとっても、それなりに意味のある経験になってるといいなと思います。


 ともあれ、当ブログの8月3日付けのエントリでもご紹介している通り、ミュージアムの方で、きっちり研修もするボランティア組織が立ち上がりますので、北九州とその周辺の若いみなさんもオトナのみなさんも、ぜひそちらにご参加ください。7月31日締め切りで募集中です。詳しくは下の市役所ホームページを。


http://www.city.kitakyushu.lg.jp/shimin/02101015.html


 『Comi9!』みたいなのを作りたいってことになったら、それはそれでできちゃうかもですよ。僕が仕切るわけじゃないので、保証はできませんけど。