宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

ジブリ美術館に行ってきました。


 ジブリ美術館にゼミの2〜4年生合わせて5人と行ってきました。この春休みこそは最低2回はゼミであちこち展覧会見に行くぞと思っていたのに、どういうわけか(ってこともなくて要は自分の見通しが甘いんですが)、春休みのはずの時期もずーっとバタバタしていて、むりやり予定を立ててみたところ、すでに学生たちはいろんな予定が入ってしまっていたらしく、どうにか今日、この人数になったというような次第。3学年合わせれば40人超えてるのにな。残念。
 風は冷たかったですが、天気はよくて、参加できた学生たちは楽しんでくれてたので、よいリフレッシュになりました。
 企画展は「ねこバスから見た風景」。


http://www.ghibli-museum.jp/welcome/exibition/007131.html


 開館以来10年、数多くの大人の来館者を悔しがらせてきた、3階にある子供しか乗れないねこバス。10周年を記念して大人の方々にも乗っていただきましょう…的な企画で、ねこバスを中心に、耳すま千と千尋ハウル等の背景美術に焦点を当て、その空間を実物大で立体的に再現するという趣旨です。
 アリエッティ展でもやってましたが、作品の世界を空間的に再現し体験させる、という漫画・アニメ展の大きな一つの方法論は、簡単に言えば美術館・博物館のテーマパーク化です。でも、それが一概に美術館・博物館の自己否定ということにはならない、と僕は思っています。そもそも美術館・博物館よりテーマパークの方が「ものを考えないで済む」空間だという前提自体がどうなのか、という問いを立てることもできるわけで、大きな問題です。
 今回の展示も、ただのテーマパークじゃないぞ、という意識は、特に図録にはうかがえるのですが、展示的には、もう一ひねりあってもよかったかなという気はしました。十分楽しいし、ウキウキするし、クオリティは高いと思うんですが。


 閉館とともに美術館を出て、井の頭公園内のペパカフェ・フォレストでエスニック料理を楽しんで解散、卒業間近の4年生たちは二次会に流れていました。