宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

今日の寝る前の本

 今日は次男に図書館で借りてきたこちらを

からからからが… (1977年) (みるみる絵本)

からからからが… (1977年) (みるみる絵本)

 これ見ると1977年に出た本なんですね。借りてきたのは2008年の24刷だったので、それなりにロングセラーなんでしょうけど、正直、とうちゃん的にはいまいち、でした。表紙を見た時、直観的にいまいちっぽい気がしたんですけど、言葉遊び的なタイトルに次男が食いついてしまって、これかりよう!ってなったので。

 
 なんていうか、余計な趣向が多いんですよね。昔話じゃなくって、あくまで昔話風創作なんで、昔話風の語り口調の本文の文体もビミョーだし、お話自体にも変なヒネリが色々あるし、お話の本文が結構長いのに、画面の方でも本文とうまく連動しないいろんな趣向(ごうつくばあさんの性格をいろはかるたで説明するとか、抜け穴が迷路になってるとか、抜け穴を通り抜けたイノシシが四輪車になるとか、ばあさんにいじめられた猫の生傷とかを妙にリアルに描いてるとか)があるんですよね。
 するっとお話の世界に入って、話はちゃんと聞けつつ、よく見て行くと画面に遊びがある、とかじゃなくて、一画面一画面を話と関係なく別々に面白がる感じになっちゃって、次男も全然本文を聞いてられずに、かるたはかるたとして、迷路は迷路として、別々に画面のディテールできゃっきゃしてる感じでした。