宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

トークイベント「安部慎一の〈風景〉」のお知らせ(再掲)

 11月14日(土)、福岡のKBCシネマで、安部慎一原作の映画「美代子阿佐ヶ谷気分」のレイトショー上映後に行われるトークイベント「安部慎一の〈風景〉」に出させていただきます。

安部慎一の<風景>』

11/14(土)

美代子阿佐ヶ谷気分

20:15〜21:41 本編上映
21:45〜22:30 トークイベント

講師:宮本大人氏(北九州市立大学准教授、マンガ史研究)
司会:茶園梨加氏(九州大学院生、日本文学研究)


企画:西南学院大学「ことばの力」養成講座

*ご入場料金 ¥1500均一 シニア¥1000
*皆様のご来場お待ち致しております。


 そんなに長いトークではありませんので、公開初日にご覧いただいたついでにちょっと聞いてくか、ぐらいの感じでおいでいただければと思います。
 ご存知の方も多いと思いますが、アベシンこと安部慎一は福岡県田川市の出身で、今も田川在住です。作中に田川という土地やその方言が出てくることも多いですから、福岡での上映には、他の地域での上映とはちょっと違った特別な意味合いがあると思います。
 僕の役回りとしては、「美代子阿佐ヶ谷気分」当時の『ガロ』を中心とする先端的な青年劇画の状況と、その中での安部慎一という作家の位置付けなどをざっとご紹介しつつ、映画の中での描かれ方も含めて、阿佐ヶ谷をはじめとする中央線沿線の〈風景〉や、そもそもこの時代の作家たちが、どのように〈風景〉の描写にこだわっていたのか、といったことに触れられればと思っています。
 司会をして下さる茶園さんは、田川を含む筑豊地方の炭鉱文学の研究をされているとのことですので、安部作品に描かれる筑豊の〈風景〉をしっかり読み解いてくださると思います。
 僕自身、実は当日まで映画の方は見られないと思いますので、楽しみにしています。しかし、「美代子阿佐ヶ谷気分」が映画化され、そのイベントで自分が福岡でアベシンについて語る日が来るなどとは、夢にも思っていませんでした。不思議なご縁です。

 というわけで、KBCシネマのサイトはこちら。

http://www.h6.dion.ne.jp/~kbccine/

 映画「美代子阿佐ヶ谷気分」の公式サイトはこちら。

http://miyoko-asagaya.com/

 原作マンガ、および作家・安部慎一について予習されたい方はこちらをどうぞ。

美代子阿佐ケ谷気分

美代子阿佐ケ谷気分

天国―安部慎一作品集

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日の興奮

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僕はサラ金の星です!―安部慎一最震作品集

僕はサラ金の星です!―安部慎一最震作品集

迫真の美を求めて―安部慎一混沌作品集

迫真の美を求めて―安部慎一混沌作品集

 アマゾンでは扱いがありませんが、コミックパークの方に、さらに2冊あります。

『愛蓮の家族』
http://www.comicpark.net/cm/comc/detail-bnew.asp?content_id=COMC_ASE00174_001

『悲しみの世代』
http://www.comicpark.net/cm/comc/detail-bnew.asp?content_id=COMC_ASE00205

 コミックパークは結構たくさんのページが試し読みできますので、いいですよ。