ひさびさですね。今日は乗り物じゃありませんでした。
- 作者: レオ・レオーニ,藤田圭雄
- 出版社/メーカー: 至光社
- 発売日: 1984/01/01
- メディア: ハードカバー
- 購入: 6人 クリック: 48回
- この商品を含むブログ (101件) を見る
ちなみに、よく知られているように原題は「Little Blue and Little Yellow」で、あお「くん」ときいろ「ちゃん」と、性別を想起させるようにはなってません。絵本論では色々言われているのでしょうが、これはこれでよい訳し方ではないかなと思います。少なくとも「くん」と「くん」よりいいのは間違いなくて、「ちゃん」と「ちゃん」よりは…うーん、どうでしょか。でも「くん」と「ちゃん」の方が読みに幅ができるような気はします。
さらにちなみに、訳者の藤田圭雄は、童謡研究の第一人者で、自身童謡作家でもあり、いくつかの絵本なども手がけていますが、さらにさかのぼると戦時中は中央公論社の編集者で、ちょうどこないだ東大の集中講義で取り上げたんですが、横山隆一たち新漫画派集団の漫画家たちによって描かれ、「指示要綱」以後の科学漫画のモデルとなった『科学漫画』全4巻(昭和13年10月、12月、中央公論社)の企画編集もこの人によるものです。
藤田のほか、「指示要綱」以後の児童読物統制を理論的に主導した波多野完治や、内務省で児童読物統制を担当した佐伯郁郎らに、自分自身も文部省の児童図書推薦事業に関わっていた滑川道夫が、戦時期の仕事についてインタビューしている超重要書はこちら。
- 作者: 滑川道夫,冨田博之
- 出版社/メーカー: 国土社
- 発売日: 1993/08
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る