宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

よいお年をお迎え下さい。

 今年は、学生部委員として学部の執行部を、大学院委員として大学院の執行部を、兼担することになってしまい、北九大の改組&カリキュラム改編の年以上に、校務に忙殺される1年になりました。
 北九大のときもそうでしたが、大学という組織がどのように運営されているのか、それが今どんな状況の中に置かれていて、どういう動きを求められているのか、といったことをつぶさに身をもって学習させてもらう経験にはなっていて、この先も大学勤めで生計を立てていきそうな人間にとっては意味のないことではないと思うのですが、自分のような研究をしている人間が、この年齢で、これだけ集中的にそういう勉強をしないといけない理由は特にないわけで、まあ、ツイてなかったというか、後厄の年にふさわしかったというか、とにかく来年は今年よりは少し、立場上仕方なくやる仕事より、やりたくてやる仕事の比率を増やしたいなと思います。


 そんな中でも、教師としての仕事は最低限のことはした気がします。漫画史の研究者としても、大小様々なトークイベントの司会などで、その都度最良の仕事を心掛けて来たつもりですが、研究者の界隈では、結局論文書いて本にしない限り、大して評価もされないので、そういう意味では特筆すべき「業績」はなかったというしかありません。
 日本マンガ学会の大会の実行委員長をさせてもらったのも、いい経験ではありましたが、他人さまの研究のサポートをする仕事と自分の研究とは別物なわけですし。
 そんな中、数年にわたって準備のお手伝いをしてきた北九州市漫画ミュージアムが、8月に無事オープンしたのは、唯一、研究者として胸を張って自慢していい出来事だったかなと思います。


 うーん、今年を振り返ってみても会議ばっか出てた記憶と、書類とメール書いてた記憶が大半で、段々落ち込んできてしまいますね(笑)。やっぱり、1週間の会議時間が16時間になる週が月に1回あり、最低でも毎週5〜6時間会議がある、とかって異常でしょう。入試等での土日のつぶれっぷりもすごかったですし。
 ついに35年ローン(!)を組んでマンションを購入して、ようやく家庭環境も落ち着いて…と思ったら、父のがんの転移が見つかったり、プライベートでも順風満帆とはいかない一年ではありました。だいたい忙し過ぎて平日全く家で夕食食べられないし、家族と過ごせる日は週に1日あるかないか、という状況では、プライベートが充実などするはずありません。


 そうは言っても、客観的には結構恵まれた環境の中で、人もうらやむような幸せな仕事をしているはずなのに、鬱々とした気分になることが多いのは、結局、自分の生き方とか仕事の仕方について、自分の中できちんと方針ができていないからなのでしょう。だからすぐ不安になってしまう。いい加減、まともに仕事ができる残り時間とかも考えて、時間の使い方を変えていかないといけないんだと思います
 来年は厄も明けますし、勤め先の国際日本学部も新しくできる中野キャンパスへ移転するので、心機一転、取りあえずもう少し晴れやかな気持ちで過ごせる日を増やしたいと思います(笑)。
 

 そんなわけで、みなさん、よいお年をお迎え下さい。