宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

今日の寝る前の本

 帰省中の夜は二人ともバタンキューだったので、寝る前の本はなし。
 今日も帰りが遅かったので、読まずに寝る流れだったんですが、寝る直前に下の子がうんちし始めたので、その間に読むかってことにしました。上の子がおとうさん読みたいの選んでいいよとおっしゃるので、たまたま読む機会のなかった「かがくのとも」の2月号、「けけけのけ」(やぎゅうげんいちろう・さく)を読みました。
 アマゾンには取り扱いがないので、福音館書店のページにリンクを。


http://www.fukuinkan.co.jp/magadetails.php?goods_id=20633


 たーのしーい。男の子が自分のじいちゃんのあたまにはほとんど毛がありません、てとこから、髪の毛を始め、体じゅうのいろんな毛がなんで生えてるのかを、問うたり答えられたりしていきます。
 柳生弦一郎の絵と文章なので、体の毛についての疑問が時々放置されながらおおむね解消されていくのを、けらけら笑いながら、読んでいくことができます。
 「おとなのからだ」すなわち「こどもを つくることが できるようになった からだ」になると、「おちんちんのけ」がはえてくるってくだりもあって、とうちゃんは内心、おわ、そこまで触れるのか、突っ込んで聞かれたらどうしよう、と思ってたんですが、別に特に突っ込まれることもなく、すいすい読み進められたのでした。
 多分、絵の方ではおちんちんの方だけじゃなく、女の人と男の人が並んで立ってる絵なので、「こどもをつくる」という言い回しとおかあさんのおなかが膨らむ過程がつながって、違和感なかったのではないかと。おそらくその辺、親の方針によって、ある程度幅のある説明の仕方を許容するような絵と文の提示の仕方が工夫されてるものと思われます。
 また、付録の月報の方では、医師の山田真さんという人が、子供をつくることができない大人もいるのだし、現代の考え方では明らかに子供とされる年齢の女性が妊娠することもあるのだから、この「大人」の定義には、無理があるのであって、柳生氏はそれを承知の上で、あえて「大人とは」という定義に挑戦したのだろう、つまり、この定義はあくまで、みんなで考えるきっかけにすればいいという趣旨の解説を添えています。行き届いてるなーと思います。