宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

今日の寝る前の本

 今日は珍しく「なんかどれにしたらいいかわかんないなー」とか言うので、おとうさんがえらんでもいい?っつって、夏に『ちいさなきかんしゃレッドごう』といっしょにもらってきたのに、なぜか今まで僕が読む機会がなかったこちらを選んでみました。

きょうりゅうトプスのだいぼうけん (教育画劇みんなのえほん)

きょうりゅうトプスのだいぼうけん (教育画劇みんなのえほん)

 トリケラトプスの子供が子供たちだけで遠出したらチラノザウルスに襲われたんだけど…みたいな、福音館とか岩波からは出ないタイプのお話ですね。のっけから子供同士で「たたかいごっこ」とかしてるし。主人公のトプスの男の子男の子した一人称の語りでテンポよく進みます。絵は基本的に物語を分かりやすく語る機能に徹していて、文章では語られていない寄り道や仕掛けがあったりはしません。ま、要するに「マンガ的」なんですね。
 読み始める前に「さいごのほう、ちょっとこわいよ!」ってすごくうれしそうに言うので、えー、そうなん?絵が怖いん?て聞くと、クライマックスの場面をハイテンションで全部説明してくれました。
 そんな完全ネタバレの上で読み始めても、やっぱり盛り上がるんですよね。トプスのおとうさんが大きな声でほえると火山が火を噴くとことか、チラノがトプスの角が足に刺さってイテテテってなるのとか、もう、ものすごい面白いらしいです。しばらく盛り上がりっぱなしになったので、寝る前の本には不向きだったかもしれません。絵本にもTPOが、というお話でした。