宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

今日の寝る前の本

 今日は久しぶりに読む小さい子向けの短いのを2冊。
 

くだもの (幼児絵本シリーズ)

くだもの (幼児絵本シリーズ)

 
りんご (母と子のえほん)

りんご (母と子のえほん)

 どっちもくだものの本です。『くだもの』の方は、見開きごとにいろんなくだものが、元の状態と食べられるように皮をむいたり切ったりした状態の絵で出てきては、「すいか」「さあどうぞ」、「もも」「さあどうぞ」、と一定のリズムで短い言葉が繰り返されます。で、最後のバナナだけちょっと調子が変わっておしまいになるわけです。
 『りんご』の方もシンプル。こちらも見開きごとに「あかいりんご、まるいりんご」「きいろいりんご、まるいりんご」と繰り返していき、だんだん皮がむかれ、切られ、種を取って、最後にさあどうぞ、となります。
 どっちも初めて読んだのは1歳か2歳の時でしたが、ああ、こんな抑えた色調の水彩画でも、子供の日常生活の中のちょっとしたうれしいことを、なんら脚色しないで描いても、ちゃんと絵と言葉がいい意味でシンプルにまとまっていれば、子供はひきつけられるんだなあと思った記憶があります。「生活教育」の最も洗練された形がここにあるな、と。「生活」は単にそれ自体として十分うれしいものになりうるんだという。