宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

先週の木曜から

hrhtm19702006-03-27

大阪に来て大阪府立国際児童文学館に通ってます。3月31日で特別研究員としての任期(っていうのかな)が終わるので、追い込みです。追い込んでるのではなく追い込まれてるんですが。
31日までずっと大阪に滞在するので、25日は日本マンガ学会の少女マンガ誌部会のみなさんに児童文学館に来てもらって、館の専門員(この館では専任の研究員を専門員といいます)の方に館の活動や所蔵資料の概要についてご説明いただき、マンガ資料に重点を置いて書庫を案内していただきました。参加者は関西大学の院生で部会責任者の一人である増田のぞみさん、神戸大学の院生の秦美香子さん、大阪大学の3年生の酒井裕子さん、在野の研究者で以前学会で『少女クラブ』について詳細な発表をなさっている平松和久さん、臨川書店の小島有加里さん、でした。見学終了後は所蔵資料を使って、部会の目標の一つである主要少女誌のデータベース作成のための予備調査をみっちり(僕は勝手ながらちょっとだけのお手伝い)やり、夜は梅田で懇親会でした。京都精華大学吉村和真さんや、神戸大学の院生の雑賀さん(ごめん、下の名前忘れた)、さらにはお伊勢参り帰りの藤本由香里さんまで参加されて、部会の今後のことや各地のマンガ学部・学科のこと、それから某書のことなど、話し合いました。
26日は日本児童文学学会の理事会があるので、日帰りで朝から東京へ移動、午後1時から理事会。去年の秋になぜか理事に選ばれてしまったものの、2回続けて理事会に出ないでいたので、さすがに春休みにも行かないのはまずいかと思って出かけたのですが、学会誌の編集委員を仰せつかるという最悪のシナリオが待っていたのでした。
一応、先日ここにも書いた学内の仕事のことなど話してみましたが、そんなのみんな一緒だよと一蹴されてしまい、引き受ける破目に。言って無駄だった時に悲しくなるので、先日判明した奥様二人目御懐妊の話はしませんでしたが、一体僕の今年度はどうなるのでしょうか。どんなに忙しくても原則週に一回は休んで一日家族で遊び、週に最低4日は子供と風呂に入って絵本読んで寝かしつけるまでの2時間あまりの行程を欠かさない生活は、何としてでも保ちたい。もちろん授業やゼミ生の指導の手も絶対抜きたくない。となると、寝る時間を減らすしか…。分かりました。じゃあ、待望の二人目の顔を見て博論の審査が終わるまでは、基本的にあんまり寝ない方向で!!でもほんと、年に何冊も本出してる優秀な学者のみなさんは、一体どうやって仕事をしているのか。俺の処理能力が低すぎんのか?マジで教えてほしいっす。つーかこんな中途半端なブログとかミクシィとかやめるべきなのか。
で、理事会終了後、今度は編集委員で集まって作業の手順等を1時間かけて打ち合わせ(長すぎだよ…)、やっと5時半に終了し、やけくそな気持ちになりながら新宿に移動して、伊藤剛さんの呼びかけによるカラオケ&飲み会に合流しました。
あの密閉空間がちょっと苦手、というのもあり、カラオケなるものに、ほとんど何の魅力も感じずに過ごしてきた私なのですが、ここ数年、漫画史研究会周辺のみなさんのカラオケ熱は高まる一方のようでありまして、しょっちゅう集まっておられ、その都度「ミヤモトさんはカラオケしないのー?」と言われ続けてきたわけです。今回、10日前くらいにこの企画の日程と理事会の日が重なることが分かったんで、一人で晩メシ食うのもなんだし、カラオケ終了後の飲み会に寄って行こうかなと伝えたところ、カラオケは7時までやってるから来てはいかがかという提案が藤本由香里さんからなされまして、「ミヤモトさんの歌が聴きたいです!」というすげー直球のメッセージまでミクシィ内でいただいてしまったのでした。ま、そこまで言われてお断りすんのも何かがすたるような気がしまして、別にお聴かせするような歌もないんだけど、つーか一体何が歌えるんだ俺、と思いつつ参加させていただく決心はしたものの、あんまり不安だったんで、こないだ夜間主の4年生たちとメシ食った後付き合ってもらってちょっと極秘練習してみたり(は、はずかしい)。それで昨日はあしたのジョーのテーマとハイロウズの「青春」の2曲を、せっかく来ることにした以上は、と思ってちょっとハジけて歌ってみましたが、ちゃんと歌えてんのかもよくわからない始末でした。それにしても、その昔『私の居場所はどこにあるの?』を読んだときは、この著者に誘われてカラオケに足を踏み入れることになるなど、夢にも思いませんでしたわ。いやまったく、縁は異なものとはこのことですなあ(誰?)。
飲み会では学校の仕事のことやさきほどの理事会のことなど話して「博論は!?」とのお叱りをみなさんから頂戴しました。ほんとですよね。マンガ研究者としてここまで来たのに、一番支えてくれてきた皆さんの期待を一番後回しにしてるわけで、本末転倒もいいとこです。いろんなとこに首突っ込んで、それを自分のアドバンテージにしてきたわけですが、そうすると僕の仕事をトータルに見て、今こいつに何をさせるべきかを分かってくれてる人はほとんどいないことになるわけで、ある程度分かってくれてる人たちは配慮してくれ、分かってない人たちがどんどん仕事を振ってくるということになると。そこでNOと言えない人間としては、もう、がんばりますとしか言いようがありません。なんとかします。なんとかしますから。でも、細かい原稿依頼とかは断ってるんですよ?って焼け石に水ですが。
ともあれ、最終の新幹線に乗らなければならないので、1時間ほどで後ろ髪を引かれながら飲み会を抜け、大阪に戻ってきたのでした。帰りの道中のどこかで、腕時計をなくすというおまけつき。今朝気付いて、心当たりは問い合わせましたが、なしのつぶて。しょぼーん。別に高いものではなかったんですが、ヤフオク上手のオクサンが安く入手してくれたカシオのデータバンクで、気に入ってたんで、くやしい限り。でもめげずに日中がんばって仕事しましたよ。さすがに疲れで効率悪かったですけど資料をながめてるだけでも癒されますし。カバサンかっこいいな。で、ホテルに帰ったら、なんと部屋の机の上にあるじゃないすか!データバンク!床に落としてたみたい。ありがとう、掃除のおばさん!そんなわけで気を取り直して夜も、締め切り間近の明治の出版史料の翻刻・解説の仕事に手をつけましたです。