宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

バリ島でSIMフリースマホにSIMロックがかかってしまった話

オクサンと長男がSIMフリースマホを使っていて(楽天モバイル利用)、家族でバリ島旅行に行くので、現地滞在中は現地の通信会社のプリペイドSIMカードを使おうとしたところ、オクサンの方がうまく行かなくて、結局滞在中Wi-Fiのないところでは、ネットにつなげなくなってしまった(LINEとかもできない)経験について、どなたかの参考になるかもしれないので、まとめておきます。2019年4月の話です。

 

海外でプリペイドSIMカードを使うという経験が(あまり)なく、SIMフリースマホの仕組みについても詳しくないという、今回バリ島行く前の私と同じような状態の方のために、結論というか重要な注意点だけ先に書いておきます。

 

1)日本で使っているSIMカードを現地で使えるものに交換すると、「PINコード」の入力を求められることがあります。

これは、スマホを他人に勝手に見られないように、開くときに入力する4~8桁の暗証番号のことです。指紋認証とか顔認証にしてたり、ウチのオクサンのように基本家でしか使わないし面倒だからロックかけてなかったりして、特に暗証番号を設定した覚えのない人は、日本で使ってる通信会社ごとの初期設定がありますので、それを入力します(楽天モバイルのようにドコモ系だと「0000」)。

 

2)「PINコード」の入力ミスを3回繰り返すと、今度は「PINロック解除コード(PUKコード)」というものの入力を求められるようになります。

このコードは当のSIMカードのケースやSIMカード自体の裏面に書いてある8桁とかの数字です。ケースに書いてなかったらカードを一回取り出して書き写して、またSIMカードを入れ直して、入力してください。SIMカードの出し入れの際はスマホの電源を落とすことが大事です。

「PINロック解除コード(PUKコード)」の誤入力を10回繰り返すと、今度はスマホ自体にSIMロックがかかってしまいます。SIMフリースマホじゃない状態になってしまうわけです。そうすると、元の日本の通信会社のSIMカードを入れ直しても認識しなくなってしまいます(オクサンのXperiaの場合、「SIMカードが挿入されていません」というメッセージが画面の上の方に流れていました)。

こうなると、もう日本に帰って日本の通信会社で事情を説明して、SIMカードの再発行をお願いするしかありません。楽天モバイルの場合、3000円で再発行できます。再発行されたSIMカードを挿入すると、再びデータ通信が使えるようになります。

 

と、こういうふうにまとめられるようになるまで、バリ島滞在中、子供がプールではしゃぐのを見ながら、延々と自分のスマホで検索していたわけですが、自分たちの経験を順を追って書いたのが以下です。

 

1)バリ島のデンパサール空港からホテルへ行く際、空港で客待ちしてるタクシーはぼったくりが多いとのことだったので、オクサンがいろいろ調べたところ、KLOOKという香港の業者の迎車サービスが安くて安心ということが分かり、なおかつ、迎車の際、現地のSIMカードを持ってきてセットしてくれるオプションもあったので、これを、SIMフリースマホを使ってる長男とオクサンの分、予約しました。

 

2)現地到着後、空港でクルマに乗る前にKLOOKのスタッフがSIMカード(XLというインドネシアで三番手の通信会社のものでした)を交換してくれるのですが、長男は問題なく行けたものの、オクサンが、「PINコードって何?」ってなって、「0000」でいいのに、自分が設定しがちな暗証番号をいくつか入れてしまい、誤入力3回でPINロック解除コードの方の入力を求められる状態になってしまいました。私は最初、荷物と次男三男のそばにいたため、なんかなかなか戻ってこないな…、うまくいかないのかな…ってなってから見に行ったのですが、その時点ですでにPINロック解除コードの方の入力を求められる状態になっていて、日本語の読めないKLOOKスタッフ(何人かいてあれこれ話したり試したりしてくれてた)が「これはもうだめだ、このカードは使えない」的なことを英語で言ってきて、長男のスマホからのテザリングでネットにつながる設定だけしてくれて、一回封を切ってしまったオクサン用のカードも、長男が1枚目を使い切ったら使えばいいと渡してくれたのでした。

思えば、この時点で、私がPINロック解除コードとは何かを知っていれば、あるいは、KLOOKスタッフが、今求められているのはカードの裏に書いてある番号だと分かっていれば、問題解決だったはずなんですが、7時間のフライトで飛行機に酔ったうえ、もともと暑さに弱い三男がグロッキー気味だったこともあり(空港の車寄せの辺りはエアコンが効いてなくて、クルマに乗る前に吐いてしまうくらい弱ってた)、早くホテルに移動したくて、なんちゃらコードについては後で調べれば何とかなるだろうとホテルに移動。

 

3)ここからが、今振り返ると痛恨のミスだったところなんですが、予定よりだいぶ遅れてホテルに着いて、ホテル内で夕食を取って、プールが夜も泳げると分かって、とりあえず泳ぎたい!となった次男三男をしばらく泳がせて、それから寝るまでの間に、あまり働かない頭で、何が起こっているのか皆目分からない状態から検索した限りでは、PINロック解除コードとは何かをちゃんと理解できず、中途半端な検索と、オクサンのスマホ自体の設定項目などを見て、それに基づく中途半端な憶測で、オクサンに色んな見当違いなコードを入力させてしまい、10回誤入力に達してしまったのでした。

 

4)で、ついに、SIMカードが挿入されているにもかかわらず、「SIMカードが挿入されていません」という表示が出る(購入した海外SIMの方も、もともと使っていた日本の格安スマホ会社のも)状態になってしまったわけですが、それがどういう状況なのか、自分がどういう致命的なミスを重ねてしまったのかを理解できるようになるまでに、その後数日、プールサイドで子供たちが遊ぶのを眺めながらひたすら検索するということになってしまったのでした。

 

5)途中、検索では色々よく分らないこともあったので、日本で使っている楽天モバイルカスタマーサービスに電話して聞こうとしたところ、「大変混み合っています」の状態になり、つながるまで保留音を聞き続けていたため、ここで結構な通話料金がかかることになり、あげく、つながった相談員は、それはその海外の会社の側からSIMロックがかかっている状態だから、ウチからはどうにもできない、その現地の業者に聞け、みたいなことを言うので、マジか…でもその会社のSIMも使えてないのに、なぜその会社からこの端末のロックが解除できたりするんだ…?となり、また検索、その会社のことも調べ始め…、端末(Xperia)自体のトラブルシューティングも調べ…と検索無間地獄状態に。

 

6)結局、これはもしかしたら端末の初期化とかまで行く話なのか…となりつつ、最後のチャンスということで、帰国の便の出発前に空港で、KLOOKじゃなく、そのSIMカード自体を販売しているXLの方のカウンターに行って、事情を説明し、XLの新しいSIMカードを入れてPUKコード入力で行けたりするのでは?とトライしたのですが、やはりそもそもSIMカードを入れても「挿入されていません」状態。

 

7)XLの人と、お互いグーグル翻訳を使いながら日本語とインドネシア語でやり取りしてて、おおむね全容を向こうも理解し、どうしようもない、となったところで、向こうは試行のために新品のSIMカードの封を切っているのに、その料金は要求されず、「そうか、残念だったな、グッドラック」みたいな感じで握手されて終わったので、こちらとしても「すまん、次来るときは必ずここで買うよ」って感じで別れられたのはよかったです。

 

8)で、結局帰国後すぐ楽天モバイルのお店に行き、事情を説明したところ、SIMカード再発行(3000円)であっさり原状復帰。こないだの相談員め…電話代4000円返せ…となったのですが、ま、被害が最小限に食い止められ(スマホそのものや保存されているデータ類には何も影響なし)、最短で復活できたので、合計数千円の高い授業料にはなりましたが、ま、やれやれ、という感じでした。

 

 9)デンパサール空港には、到着ロビーを出たところに、前述のXLや、最大手のTELKOMSELのカウンターがあり、その場でプリペイドSIMカードを購入できます。カードの交換もやってくれます。値段も別にKLOOKの方が安いとかではないですし、時間も大してかかりませんから、クルマはKLOOKに頼んで、SIMカードの購入、交換は、通信会社のカウンターでやった方がいいように思います。去年からインドネシアではSIMカードの購入の際、不正利用防止のため、パスポート番号などを伝えなければならないらしいのですが、KLOOKには予約者の自分のパスポート番号しか伝えていないので、オクサンのと長男のが用意されてて、何も聞かれないままカード入れてたのは、もしかするとグレーなことだったかもしれません。

 

という訳で、だらだら書いてしまいましたが、もしかすると誰かのお役に立てるかもしれないので、ということで。