宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

エマニュエル・ルパージュ講演会「『革命』と『原発』と〜社会を描くバンド・デシネ」(@明治大学国際日本学研究科)のご案内

【開催当日の日付で載せています】



 明治大学大学院国際日本学研究科では、学外の方も受講可能な特別講義としてフランスのバンド・デシネ作家エマニュエル・ルパージュ氏の講演会を行います。

現代フランスを代表するバンド・デシネ作家の一人
エマニュエル・ルパージュ 講演会

「革命」と「原発」と〜社会を描くバンド・デシネ〜


ニカラグアの革命に身を投じた少年の成長を描いた代表作『ムチャチョ〜ある少年の革命』が今年4月に邦訳されて評判をよんだフランスのB.D.作家、エマニュエル・ルパージュ氏をお招きしてお話をうかがいます。また、氏の最新刊として、チェルノブイリ滞在を元にして描かれた『 チェルノブイリの春』が本国で発売されたばかりです。「芸術性」が強調されるバンド・デシネ(フランスのマンガ)界の中にあって、「革命」や「原発」といった社会問題、そして少年の成長や同性愛という主題を描くことの意味を語っていただきます。


日時:11月16日(金)
   18:00〜20:30
会場:明治大学和泉キャンパス
   和泉図書館ホール(1階)
講師:エマニュエル・ルパージュ
   (M.Emmanuel LEPAGE)
通訳:大西愛子


エマニュエル・ルパージュ氏プロフィール
1966年、ブルターニュ生まれ。6歳のとき『タンタン』に出会い、13歳で、『スピルー』の作画家ジャン=クロード・フルニエの個人指導のもと、バンド・デシネの作画を学び始める。建築の勉強の傍ら、1987・88年に最初のアルバム2冊を発行。登山中の事故で父親を亡くした少年の成長を描いた『Névé(ネヴェ)』(ディーテル脚本、全5巻、1991~97年)で一般読者の注目を浴び、2000年刊行の『La Terre sans mal(悪なき土地)』(アンヌ・シブラン脚本)は、ルパージュの名を揺るぎないものにした。これは、アマゾンの奥地で原住民の集落と出会う女性記者の物語で、ルパージュ自身の中南米での8ヶ月の長期滞在をもとにしている。この体験を元に、さらに2004・06年に、彼の代表作ともいえる『ムチャチョ』2部作を刊行。また、チェルノブイリ滞在の経験を描いた最新刊「チェルノブイリの春」が発売されたばかりである。


予約不要。学部生、学外の方も受講可です。
問い合わせ先:国際日本学研究科
?03-5300-1536


 私が大急ぎで作ったチラシ(上の画像はそれを縮小して画像化したものです)がPDFでこちらに掲載されています。どんどんダウンロードして拡散していただければ幸いです。


http://www.meiji.ac.jp/ggjs/special_lecture20121116.pdf


 今回のイベントは海外マンガフェスタ、および、それに連動していくつかの大学で行われるシンポジウムや講演会の一つで、当初、レジス・ロワゼル氏にお願いする予定で、準備を進めていたのですが、ロワゼル氏の来日が中止になったため、急遽、ルパージュ氏に代役をお願いし、お引き受けいただいたものです。
 ルパージュ氏には急なお願いをお引き受けいただいたことを感謝いたしますとともに、このような事情のため、公的な告知が遅くなってしまったことをお詫びいたします。


 この特別講義では、ニカラグア革命を題材にした『ムチャチョ ある少年の革命』と、チェルノブイリに取材した最新作の『チェエルノブイリの春』(未邦訳)の二つの自作をめぐって、お話をしていただきますので、ルパージュ氏自身の作品については、他のシンポジウム以上に深く掘り下げたお話がうかがえると思います。
 大学院の特別講義として設定されてはいますが、学部生や一般の方も歓迎ですので、ぜひぜひ、多くの方にお越しいただければと思います。
 御茶ノ水駿河台キャンパスではなく、京王線・明大前の和泉キャンパスですので、お間違えなきようお願いいたします。