宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

展示品選びのために武富健治さんのご自宅にお邪魔してきました

【23日の0時台に書いています】


 先日第一報をお知らせした「武富健治の世界(仮)」展。明治大学米沢嘉博記念図書館で10月7日(日)から来年1月29日(日)まで開かれる予定となりました。準備の過程を随時こちらで報告していきたいと思います。


 昨日7月21日に、米沢記念図書館のスタッフでマンガ研究者でもあるヤマダトモコさんといっしょに、武富健治さんのご自宅にお邪魔してきました。展示品選びの作業の第一弾として、ご自宅にお持ちの資料の概要をお見せいただくためです。



 かわいく豆本状に製本された小学校時代の作品から、現在の作風の原型が出来上がって行く様子が見える高校・大学時代の同人誌やその原画、設定ノート、さらにデビュー後の作品のネームノート、プロット・設定のメモ等、作家武富健治のできるまでの道のりが見える資料を全て(!)リビングにお出しくださり、武富さん自身のご説明とともに、4時間近くにわたって、主要なものをピックアップしながら見せてくださいました。上の写真は「鈴木先生」のネームノートの山です。


 いやー、やばかったです。もう昨日見せてもらったものは全部お見せしたい!って感じです。森川嘉一郎特製レンタルショーケース型展示ケースにみっちりみっちり詰め込んでいきたいと思います。



 どこの家にもあるおせんべいとかおかきのカンカンには、「忍風伝説」とか「スペーサーα」とか、たまらん感じのタイトルの小・中学校時代の作品がぎっしり詰まっています。ロフトプラスワントークイベントの際に触れられ、先日『漫画アクション』に掲載された「鈴木先生外典」の中でも登場人物たちの会話に出てきた「古代戦士ハニワット」なども、その設定が洗練されていく様子が見えておもしろかったです。あと、大学時代のイラストは、思わずハッとさせられるようないい絵がいくつもあって、盛り上がりました。
 もちろん、「鈴木先生」関連の資料も充実させたいと思いますし、武富さんからはこの展覧会のために、新たに大きな絵を描き下ろしていただくお約束もいただきました。
 通常はなかなかあり得ないような全面的な協力のおかげで、かなり密度の高い展覧会ができそうです。ぜひ期待していただければと思います。