宮本大人のミヤモメモ(続)

漫画史研究者の日常雑記。はてなダイアリーのサービス停止に伴いこちらに移転。はてなダイアリーでのエントリもそのまま残っています。

北九州市が漫画本の寄贈を呼び掛けています


【このエントリは、2010年11月19日に、受付終了の日付で載せたものです】


 新聞報道もありましたが、北九州市の市報に載り、今日(2010年11月19日)、市のホームページにも出ましたので、こちらにも転載しておきます。

(仮称)北九州市漫画ミュージアムへの漫画寄贈の募集について

 現在、北九州市では、平成24年度の開館を目指して(仮称)北九州市漫画ミュージアムの準備を進めています。当ミュージアムにおいては、多数の漫画を所蔵し、多くの方々に閲覧していただけるように考えているところです。
 そのため、当ミュージアムで所蔵するための漫画単行本の寄贈を広く市民の皆様に募ることといたしました。
 寄贈いただいた漫画については、館内での閲覧や研究資料などとして活用させていただきます。

募集期間
 平成22年11月1日(月)〜平成23年3月31日 午前10時〜午後6時
 (毎週火曜日及び12月29日〜1月3日は受け入れ休止)

受付場所
 小倉興産21号館(旧ラフォーレ原宿・小倉)1階北側
 小倉北区浅野2丁目14番5号 ※漫画ミュージアムが入居予定のビル
 漫画受付係(080−6593−4538)


寄贈対象
 漫画単行本(漫画雑誌、絵本、ライトノベル等は対象外)


寄贈方法
 持参又は郵送
 ※専用の駐車場がありません。公共交通機関の利用をお願いいたします。
 ※郵送の場合着払いでは受付できません。(郵送代については、寄贈者の方のご負担とさせていただきます。)


寄贈漫画の取り扱いについて
 ご寄贈いただいた資料(漫画)については、(仮称)北九州市漫画ミュージアムの所蔵とさせていただきます。
 ※寄贈資料受領にあたり所蔵資料(漫画)との重複の状況、収蔵庫の状況などから、国内外の他施設等への寄贈・譲渡など適切な活用方法を設定させていただく場合があります。
 ※寄贈いただいた資料(漫画)の状況によっては、北九州市において処分させていただくこともございますので、あらかじめご了承ください。


連絡先
 080−6593−4538(「北九州市漫画受付係」専用)


郵送宛先
 〒802-0001 小倉北区浅野2丁目14番5号
        小倉興産21号館1階 「北九州市漫画受付係」

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<連絡先>
企画文化局 文化振興課
北九州市小倉北区城内1番1号
電話:093-582-2391
FAX:093-582-2677
ki-bunka@city.kitakyushu.lg.jp


http://www.city.kitakyushu.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=29909


 上記のURLに受付場所の地図も載っています。郵送費は自己負担になりますので、小倉駅に行くついでのある方は持参の方がいいかもです。


 情報の転載に当たって、市の担当の方に確認しましたが、ここでいう「市民の皆様」は、現在北九州市に在住・在勤のみなさまに限りません。趣旨にご賛同いただける方はどなたでも、ご協力ください。


 また、期間中は上記の受付場所に受け付け担当の方が常駐されるそうなので、持参の際も、事前の連絡等は不要だそうです。ただし、上にもあります通り、「毎週火曜日及び12月29日〜1月3日は受け入れ休止」となりますので、ご注意ください。



 以下に、これを報じた新聞記事も引用しておきます。おそらく西日本新聞の取材をもとに共同通信が配信しているんだと思いますが、西日本のサイトにも共同のサイトにも日経新聞のサイトにもまったく同じ記事が載っています。

北九州市が漫画本の寄贈呼び掛け ミュージアム開館で


 北九州市は、JR小倉駅近くのビル内に2012年度にオープンする予定の「漫画ミュージアム(仮称)」で、閲覧や研究に使う漫画本の寄贈を呼び掛けている。

 同市は「銀河鉄道999」の松本零士さん、「シティーハンター」の北条司さんら多くの漫画家を輩出しており、観光客誘致が狙い。

 入居ビル内にはアニメグッズ店や関連の専門学校の誘致を進めており、企画展などの機会にはスタッフによる「コスプレ」も検討している。

 「幅広い作品が楽しめ、過去の名作を継承する」ことを目指しているが、現在、市が所有する漫画は2千冊程度で、目標の5万冊には遠く及ばない。絶版になった古い本は入手が困難なこともあり、寄贈を募ることを決めた。担当者は「蔵書が充実したミュージアムにしていただければありがたい」と話している。

 募集するのは漫画の単行本で、雑誌や絵本は除く。問い合わせは同市漫画受付係、電話080(6593)4538。

2010/11/13 09:02 【共同通信

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/209548
http://www.47news.jp/CN/201011/CN2010111301000137.html
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E3E1E2E3E08DE3E1E3E3E0E2E3E29191E2E2E2E2;at=ALL


 上の記事、とりあえず、「市が所有する漫画は2千冊程度で、目標の5万冊には遠く及ばない」って言い方は、2千冊程度で予算が尽きたみたいに聞こえかねないので(笑)、やめてほしいです。
 いくらなんでも、冊数として5万冊そろえるぐらいの予算は用意できるはずだと思います。重要なのはこの文章の後の「絶版になった古い本は入手が困難なこともあり」ってとこです。


 そして、もっと重要なのは、ここには書かれてませんが、一人でも多くの市民のみなさんに、自分もこのミュージアムができるにあたって協力した、という意識を持ってもらうきっかけになるということです。
 よくお城を改築する時とかに一口いくらの寄付を募って、寄付した人みんなの名前をお城のどこかにずらっと記す、ってのをやってますが、それと似た感じで、あのミュージアムには、自分も本を寄贈したんだ、と思ってもらえることが大事なんですよ。
 だって市民一人一人からの寄贈って、抜けがあったり、状態がまちまちだったり、同じ人気作ばかり集まったり、ってことになり得るわけですから、整理の手間だけを考えると、大手のマンガ専門古書店とかに一括で注文した方が効率的ってこともありうるわけです。
 それでも、この形をとる(当然、その上で、ぜひ必要なものは購入してそろえて行く、ということだと思います)というのは、やはり、市民のみなさんに運営に参加して、積極的に支えてもらう、というこのミュージアムのコンセプトに沿った意味があると思います。
 ということですので、みなさん、ぜひ、よろしくお願いいたします。


 なお、北九州市漫画ミュージアムについて、さらに詳しくお知りになりたい方は、市のサイトではこちらをご覧ください。


http://www.city.kitakyushu.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=28452


 また、私も基本コンセプト検討委員会以来、何かとお手伝いさせていただいていますので、いろんな形でレポートを挙げています。このエントリの最初のとこにある、「北九州市漫画ミュージアム(仮称)関連」というタブをクリックしていただくと、今までの関連エントリが出てきますので、お時間のある時に、さかのぼってお読みいただければ幸いです。